種別 | 論文 |
主題 | せん断スパン内に鉛直打継目を有するRCはりのせん断性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 森脇貴志(群馬大学大学院) |
連名者1 | 辻幸和(群馬大学) |
連名者2 | 木暮健(鹿島建設) |
連名者3 | 松下朗(ピー・エス) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 323 |
末尾ページ | 328 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 新旧コンクリートの施工に際しては、セメントペースト、モルタルあるいは湿潤面用エポキシ樹脂を旧コンクリートに塗布して、直ちに新コンクリートを打ち込むのが一般的である。一方、最近では、打継ぎ材を塗布した後、新コンクリートを打ち込むまでの時問(以下、オープンタイムと称する)を14日と充分長くとっても新旧コンクリートの一体化が確保できることから、新しい打継ぎ材としてポリマーセメントモルタルの使用が普及しつつある。これまでに、打継ぎ材にポリマーセメントモルタルを用いた鉛直打継目を有する鉄筋コンクリートはり(以下、RCはりと称する)の曲げ性状については報告されている。しかしながら、鉛直打継目を有するRCはりのせん断性状についてはほとんど検討されていない。本研究では、ポリマーセメントモルタルを用いて新旧コンクリートをせん断スパン内に打ち継いだ鉛直打継目を有するRCはりのせん断性状について実験的に検討する。 まとめ ポリマーセメントモルタルを用いて新旧コンクリートをせん断スパン内に打ち継いだ、鉛直打継目を有するRCはりのせん断性状を主体に実験的に検討した結果、以下の結論を得た。(1)打継目位置にかかわらず、打継ぎ材として普通セメントペーストを用いる場合に比べて、ポリマーセメントモルタルを用いることにより、鉛直打継目を有するRCはりの曲げひびわれ性状を向上させることができる。(2)打継目位置にかかわらず、ポリマーセメントモルタルを用い、オープンタイムを14日と充分長くとって打ち継いでも、鉛直打継目は、RCはりの斜めひびわれ発生時のせん断応力度にはほとんど影響を及ぼさない。(3)打継目位置にかかわらず、ポリマーセメントモルタルを用いて打ち継いだ鉛直打継目を有するRCはりの打継目における引張鉄筋のひずみは、打継目を有しないRCはりと等しいか若干小さい値となった。(4)打継目の処理を無処理とし、せん断スパン中央で打ち継いだ場合を除き、RCはりのたわみ量に及ぼす打継目位置および打継目処理方法の影響はほとんど認められない。(5)載荷点および支点側1/4の位置に鉛直打継目を有するRCはりの場合、せん断耐力に及ぼす打継目処理方法の差異の影響は顕著ではない。しかしながら、せん断スパン中央位置に鉛直打継目を有するRCはりでは、打継目に沿ってひびわれが伸展し、比較的小さいせん断耐力で破壊したRCはりがあった。その場合でも、ポリマーセメントモルタルの塗布厚さを厚くすると、RCはりのせん断耐力が同上し、打継目を有しないRCはりに近づいた。 |
PDFファイル名 | 015-01-2054.pdf |