種別 論文
主題 下面増厚補強した鉄筋コンクリート床版に関する実験的研究
副題
筆頭著者 永井健(武蔵野工業大学大学院)
連名者1 小玉克巳(武蔵野工業大学)
連名者2 佐藤貢一(奈良建設)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
2
先頭ページ 341
末尾ページ 346
年度 1993
要旨 はじめに
道路橋の鉄筋コンクリート床版(以下、RC床版)、特に鋼橋上のRC床版の損傷事例が多く報告されるようになってから今日までの間、道路を維持、管理する機関を中心にこれらRC床版の損傷のメカニズムの解明が精力的に行なわれ、様々な対策が講じられてきた。損傷の主な原因として、交通量の増大、過積載車両の走行、床版厚の不足、施工不良等が挙げられている。岡田らの研究では床版の損傷は、車両等による移動荷重の繰り返しによって横せん断とねじりせん断による応力集中が交互に起こるために生じること、また、松井の研究では床版上の滞水が損傷を促進させていることが指摘されている。損傷を受けたRC床版の補強工法として今日までに多く用いられている鋼板接着工法は交通規制を必要としないが補強後の損傷状態の確認が困難である。また、最近注目されている上面増厚工法は交通規制が必要であり、天候等の制約を受ける。種々ある補強工法には、それぞれ特徴と施工上の制約があり、個々の床版に対して適切な工法の選択基準の確立とともに新たな補強工法の開発が望まれている。本研究は、RC床版供試体および補強筋(CFRP・PC鋼線)とポリアクリル酸エステル系ポリマーモルタル(以下、PPモルタル)を用いて作成したプレキャスト板によって床版の下面を増厚補強したRC床版供試体に静的載荷試験を行なうことにより、下面増厚補強の効果について検討した。
まとめ
下面増厚補強したRC床版の静的載荷試験の結果をまとめると以下の通りである。(1)補強筋とPPモルタルで作成したプレキャスト板を床版下面に増厚補強することにより、破壊耐力が向上し、さらに、主鉄筋や配力鉄筋の応力およびたわみ量を低減させることが可能である。(2)プレキャスト板を用いた本工法は、破壊に至るまで床版本体とプレキャスト板との間に剥離を生じることなく有効に補強効果をあげることができ、また、増厚補強後の床版損傷状態の確認も可能である。(3)押抜きせん断耐荷力算定式や有効幅を用いたRC床版の近似計算によって、増厚補強床版の押抜きせん断耐力および主鉄筋応力、たわみ量を算定することができる。
PDFファイル名 015-01-2057.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る