種別 論文
主題 水中におけるRCはりのせん断疲労強度
副題
筆頭著者 井上正一(鳥取大学)
連名者1 西林新蔵(鳥取大学)
連名者2 吉野公(鳥取大学)
連名者3 権赫文(鳥取大学研究生)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 437
末尾ページ 442
年度 1993
要旨 まえがき
近年、コンクリート製の海洋構造物が建造される機会が増えているが、この種の構造物に作用する波による疲労の問題を考えた場合、鉄筋は(1)変動荷重下で疲労限が低下する、(2)腐食疲労には疲労限が存在しない、(3)湿潤環境下での鉄筋およびコンクリートの疲労強度は大幅な低下をする、といった材料の力学特性の低下、さらには(4)ひびわれ中の水のくさび作用等による気中との破壊様式の相違、といった構造体特性の低下、も同時に引き起こされる。本研究は、これら複合疲労の問題のうち、特に(4)の問題、すなわち、気中では曲げ疲労破壊するRCはりであっても水中ではせん断疲労破壊になりやすいという事実を参考にし、せん断補強筋の有無がせん断疲労強度に及ぼす影響を明らかにし、併せて水中において生じやすいスターラップの疲労破断を伴わないタイプのせん断疲労耐力式を検討した結果を述べる。
まとめ
本研究は、海洋を含む湿潤環境下のコンクリート構造物の疲労性状を明らかにすることを目的として行ったものである。本研究より、湿潤環境下でRCはりが繰返し荷重を受けた場合、気中で曲げ破壌をしても水中ではせん断破壊になりやすく、このせん断破壊においてはスターラップの疲労破断を伴わないこと、算定せん断耐力比(Rc:作用せん断力と二羽式によるせん断耐力との比)で整理すれば、a/d≧3.0の範囲においては、コンクリート強度や鉄筋量の相違は疲労寿命にほとんど影響を及ぼさないこと、長寿命域になるに伴ってせん断補強筋の有無が疲労寿命に及ぼす影響が小さくなること、水中でスターラップの疲労破断を伴わないRCはリの疲労は、ある繰返し回数から急激に進行し、せん断力の大小による疲労寿命差はきわめて小さくなること、等の挙動が明らかにされ、示方書に規定されていないせん断耐力式を暫定式として提示した。
PDFファイル名 015-01-2073.pdf


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