種別 論文
主題 三軸拘束コンクリートのクリープ特性とその後の力学的特性
副題
筆頭著者 佐藤孝典(清水建設)
連名者1 桝田佳寛(建設省)
連名者2 川瀬清孝(新潟大学)
連名者3 西田朗(清水建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 507
末尾ページ 512
年度 1993
要旨 はじめに
コンクリートの圧縮クリープに関する研究は、Woolsonが1905年にその現象を発見して以来、DavisとGlanvilleが1900年代にその性状を系統的な実験によってかなりのことを明らかにした。それに続くヨーロッパを中心とする一連の研究の対象は、プレストレストコンクリート構造や鉄筋コンクリート構造の梁のたわみ性状やひび割れ性状を把握するために、梁の曲げ圧縮部を模擬したものであった。近年のコンクリート構造物の巨大化にともなって、コンファインド効果を積極的に利用したアンボンド型充填鋼管コンクリート構造の柱や、超高強度コンクリートの靭性確保のために多量の横拘束筋を配した柱が登場するようになった。三軸拘束コンクリートのクリープ特性に関する研究はわずかにあるが、これらの研究における載荷応力比(σc/cσB)はいずれも0.3未満であり、上記の構造ではその範囲をはるかに越えている。そこで、本論文では、このような柱の安全性を検討するために、三軸拘束コンクリートのクリープ特性とその後の圧縮破壊特性に関する基礎データを提供するものである。とくに、その後の圧縮破壊特性とは、竣工後数年後もしくは数十年後にやって来る地震荷重に対する力学的特性を意識したものである。
まとめ
本論文では、三軸拘束コンクリートと超高強度コンクリートのクリープ特性に関する基礎データを提供した。その結果、弾性歪をも含めた全クリープ歪を簡単な数式で表現できることを示し、超高強皮コンクリートのクリープは絶対量では通常のコンクリートと同程度であることが分かった。また、シールされた三軸拘束クリープ後のコンクリート強度は、もともとのコンクリート強度が低いほど増加率が大きいことを見いだした。実際の構造物は長期クリープ後に地震荷重が作用すると考えるのが妥当であるので、「長期クリープを経た応力-歪関係の全履歴を捕える研究」を今後行う必要があることを示唆する。
PDFファイル名 015-01-2085.pdf


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