種別 | 論文 |
主題 | プレキャストRC造柱のコッター付き埋込み接合部の実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 小山内裕(オリエンタエル建設) |
連名者1 | 渡辺史夫(京都大学) |
連名者2 | 加藤博人(建設省) |
連名者3 | 吉岡民夫(オリエンタル建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 647 |
末尾ページ | 652 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに プレキャストRC造の柱を、予め設けておいた鉄筋コンクリート造基礎の箱抜き穴(ソケット)に差し込み、隙間にコンクリートを充填して柱と基礎を剛結するいわゆる埋め込み式柱脚(ソケットベース)は、ある程度の埋め込み深さが必要なこと、また基礎梁筋の定着および基礎補強筋の配置のために、ソケット周りのコンクリートの断面が大きくなるのは止むを得ないこと等を筆者等の過去の研究で明かにした。また、ソケット形式のための箱抜き型枠の解体も必要欠くべからざる工程である。柱脚の埋め込み深さは通常は柱成(D)の1.5倍で施工されることが多いが、今回は埋め込み深さを1.25Dと浅くすることをねらいとして実験を行った。ソケット部には脚部の応力伝達を確実にして固定度を改善するためにせん断キー(コッター)を設けた。また経済性の向上のために基礎梁の断面をコンパクトにした。さらにソケット部型枠の解体作業を省略するためにキーストンプレートを埋設型枠として使用した。これらの方法により冒頭の問題点を解決し、脚部の性能を確保することを目的として研究を行った。 まとめ 今回の実験の範囲で得られた結果から次のような知見が得られた。1)柱の埋め込み深さが1.5D以上であればせん断キーが無くても柱脚は剛接合と見做すことができる。2)せん断キーの形成により柱脚の応力伝達性能を改善することができ、埋込み深さが1.OD以上の供試体では埋込み深さが1.5Dの供試体と同等の柱脚固定度が得られ、また荷重は柱の保有曲げ終局耐力に到達した。3)埋込み深さが1.25Dでせん断キーが無い場合は、荷重は柱の保有曲げ終局耐力に到達したがその時の変形は大きく、部材角(R)=1/70radであった。4)埋込み深さが1.0Dでせん断キーが無い場合は柱脚の固定度が不十分で、柱の保有終局曲げ荷重に相当する水平抵抗力を確保することができなかった。5)参考文献に発表した応力推定式による基礎補強筋の荷重-ひずみ曲線は摩擦係数が0.5〜1.0の範囲で実験値によく適合している。ソケット部の摩擦係数は、埋め込み深さが1.5D以上または埋め込み深さが1.25D以上でせん断キーがある場合は1.0、また埋め込み深さが1.0Dでせん断キーが有る場合は0.5を推奨値とする。 |
PDFファイル名 | 015-01-2109.pdf |