| 種別 | 論文 |
| 主題 | プレキャストPC製ラーメン隅角部の挙動に関する研究 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 冨田充宏（石川工業高等専門学校） |
| 連名者1 | 前川幸次（金沢大学） |
| 連名者2 | |
| 連名者3 | |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 15 |
| 号 | 2 |
| 先頭ページ | 683 |
| 末尾ページ | 688 |
| 年度 | 1993 |
| 要旨 | はじめに 一般に、PC製ロックシェッドなどの構造物は、プレキャストコンクリート部材を接合した組み立て工法であるため、現場工期の短縮化、構造物の高品質化などの面で有利である。しかし、PC製ロックシェッドの主桁と柱のように互いに直角に交わる部材を接合する部分は、隅角部となるためその部分が弱点となるばかりでなく、接合部に関する設計上の仮定(剛結合)の妥当性が未だ解明されておらず、2種PCの設計と同様に曲げひびわれが生じない程度のコンクリート引張強度を許して設計しているのが現状である。また、近年この種の構造物の設計では、落石による不規則的な衝撃荷重に対しては、弾性理論に基づく許容応力度法より破壊に対する安全度の確保が合理的であると考え、部材のじん性(塑性変形能)を積極的考慮したエネルギー法を基本とした限界状態設計法の必要性が指摘されており、終局状態での耐力のみならず変形挙動を把握することは、設計法を確立する上で重要な要因になると考えられる。そこで本研究では、逆L型PC製ロックシェッドに落石が生じた場合の隅角部の力学的挙動を解明するための基礎的実験として、落石覆い屋根部と柱部の接合構造を想定したプレキャストPC製ラーメン隅角部の静的実験を行い、隅角部の力学的挙動を実験的に明らかにし、接合部に関する設計上の仮定である剛結合の妥当性などについて検討する。また、剛体-ばねモデルによる非線形解析を適用し、隅角部の変形特性について実験結果との比較、検討を行う。 まとめ 本研究で得られた結果を要約すると以下の通りである。(1)本実験において、引張側にPC鋼棒を配置しない特殊な場合などについては、接合部の剛性低下が見られたがその割合も小さく、設計における荷重の範囲では、接合部を剛結合と仮定しても差し支えないと考えられる。(2)本実験において、PC鋼棒の長さおよび緊張位置が破壊時までの隅角部の挙動に与える影響を比較したが、PC鋼棒の長さの影響はさほどなく、緊張位置に大きく影響されることが明かになった。(3)剛体-ばねモデルの適用により、プレキャストPC部材の隅角部の挙動を解析的にかなりの精度で推定できることが明らかになった。 |
| PDFファイル名 | 015-01-2115.pdf |