| 種別 | 論文 |
| 主題 | 外ケーブルによるPC桁の補強効果に関する実験的研究 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 佐野正（ショーボンド建設） |
| 連名者1 | 村上忠彦（富士ピー・エス） |
| 連名者2 | 丸山久一（長岡技術科学大学） |
| 連名者3 | 睦好宏史（埼玉大学） |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 15 |
| 号 | 2 |
| 先頭ページ | 807 |
| 末尾ページ | 812 |
| 年度 | 1993 |
| 要旨 | はじめに 外ケーブル工法は、外観を大きく変えることなく既設構造物の機能改善ができる、構造物の使用中にも施工できるといった特徴があり、補強工法としても有効である。筆者らはこれまでに、RC梁にFRP緊張材を用いてプレストレスを導入した外ケーブル方式のPRC梁傑試体に対して曲げ載荷試験を実施し、基本的な力学的性状を明らかにしてきた。本研究では、PC部材に発生する損傷のうちでも最悪と考えられるPC鋼線が破断した場合を想定し、人為的に内ケーブルを切断した実橋レベルのPC桁供試体に対して外ケーブル方式でプレストレスを導入し、補強効果を検討した。外ケーブル用緊張材には、重防食PC鋼線および3種類の連続繊維補強材(カーボン繊維、アラミド繊維2種類)を使用した。本報告では、補強効果を実験的に確認した結果について述べるとともに、外ケーブル補強PC桁の荷重-変位関係を計算により推定し、実験結果と比較検討した結果について述べる。 結論 入為的に内ケーブルを切断して損傷を与えた実橋レベルのPC桁供試体に対して、外ケーブル方式でプレストレスを導入して補強効果を検討した結果、以下の結諭が得られた。(1)最下段の内ケーブルを2本切断したことにより曲げ剛性は低下し、健全桁と同様の変位を生じる荷重は約20%低下した。(2)支間中央1箇所で内ケーブル2本を切断した場合と支間中央から左右にそれぞれ1m離れた2箇所で内ケーブル2本を切断した場合とで比較すると、両者の荷重-変位関係はほぼ同様であつた。(3)今回の実験に用いたPC桁供試体では、内ケーブルの切断により失われたプレストレスと同等のプレストレスを外ケーブルで導入することにより、健全桁と同等の曲げ剛性を有するまでに補強できることが確認された。(4)今回の実験に用いたPC断供試体では、導入プレストレスが36tfから50tfに増加すると、ひびわれ再開荷重は約13%高くなった。また、導入プレストレスが大きいほど曲げ剛性は高まり、荷重が約15tfを超えると健全桁を上回る結果となった。(5)外ケーブルで補強したPC桁の荷重-変位関係は、内ケーブルの切断本数、位置、緊張材の種類が異なる場合でも計算により推定し得ることが確認された。 |
| PDFファイル名 | 015-01-2136.pdf |