種別 論文
主題 FRP緊張材用ノンメタリック定着具の開発
副題
筆頭著者 原田哲夫(長崎大学)
連名者1 出光隆(九州工業大学)
連名者2 M.Khin(鹿児島大学)
連名者3 榎本剛(東京製綱)
連名者4  
連名者5  
キーワード
15
2
先頭ページ 853
末尾ページ 858
年度 1993
要旨 まえがき
FRPロッドあるいはストランドを緊張材として用いる場合の最大の問題点は、定着法にある。これまで、筆者らは定着用膨張材の高膨張圧、圧力伝播が液圧的という性質を利用した簡便で、確実な定着法を開発し、耐力、長期特性、疲労特性等の基礎的な事項について検討してきている。この方法は、鋼管(スリーブ)にFRP緊張材を通し、鋼管とのわずかな隙間に定着用膨張材を充填し、硬化・膨張して緊張材と一体になった鋼管をナットで定着する方式を現在とっている。肝心の定着体が鋼管であれば、FRP緊張材の特長である「錆びない」「非磁性」であるという本来の価値が半減してしまい、実用に際してはマイナス要因となる。膨張圧を拘束するスリーブがノンメタル材料で置き換えられれば、定着用膨張材による定着法で、オールノンメタリック化が達成でき、FRP緊張材を使うメリットが最大限活かされることになる。本論では、本定着法におけるノンメタル定着具の実用可能性を追求することを目的として、まず構成材料、構造等の基礎的な事項について検討した。次いで、シングル用、マルチ用の定着具を開発し、耐力、変形性能等についての検討を行った。
まとめ
以上、本研究の範囲内で得られた知見をまとめると以下の通りである。(1)レジンモルタル、CFRPスパイラルを用いて、定着用膨張材の膨張圧拘束用スリーブの製作は可能である。(2)定着用膨張材による本定着法では、CFRPスパイラルの凹凸部分に直接膨張圧を作用させる方法は、機械的抵抗力が増加し、定着がより強固に行える。(3)シングル用およびマルチ用のノンメタリック定着具を作製し、CFRPストランドの引張試験を実施したところ、シングルの場合で、メーカー樹脂定着法と同じ試験値、マルチの場合は保証破断荷重とほぼ同じ試験値を得た。以上の結果より、オールノンメタリック化への道が明るくひらけたものと考えられる。
PDFファイル名 015-01-2144.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る