種別 | 論文 |
主題 | 連続繊維緊張材を用いたPC梁のせん断性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 中井裕司(住友建設) |
連名者1 | 浅井洋(住友建設) |
連名者2 | 岡野素之(大林組) |
連名者3 | 小田切隆幸(日本大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 865 |
末尾ページ | 870 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに コンクリート部材の補強材として、高強度、軽量、非磁性であり耐腐食性に優れている連続繊維補強材が注目され、様々な利用方法について各方面で研究されている。なかでも、連続繊維補強材を緊張材として利用する方法は、連続繊維補強材の材料物性およびコストを考慮すると優れていると考えられる。連続繊維緊張材を用いたコンクリート梁の曲げ性状はほぼ従来の曲げ理論に従うことが明らかにされており、曲げ設計手法の提案も行われている。しかし、連続繊維緊張材を用いたコンクリート梁のせん断性状についての研究例は少ないのが現状である。まず、せん断補強筋のない梁のせん断耐力について、連続繊維緊張材の種類・弾性係数の影響およびプレストレスの評価方法についても明確にされていない。そこで、本研究はせん断補強筋のない梁の緊張材としてアラミド繊維、炭素繊維製緊張材に加えPC鋼より線を用い、緊張材の弾性係数および断面積の相違とプレストレス量の相違に着目し、せん断補強筋のない梁のせん断特性およびその耐力を検討することを目的として行った。 結論 せん断補強筋のない連続繊維緊張材を用いたPC梁のせん断実験より得られた結果は、以下のとおりである。(1)せん断ひび割れ巾とせん断耐力との相関は、認められない。(2)ある領域のせん断ひび割れ巾と間隔の積は、緊張材の換算断面積と線形な関係がある。(3)緊張材定着部の微小な滑りは、せん断耐力を増加させている可能性がある。(4)プレストレス量がせん断耐力に与える影響は大きく、単純梁の場合、デコンプレッションモーメントをせん断スパンの1/2で除す値で評価できる。(5)緊張材の弾性係数がせん断耐力に与える影響は小さく、設計において、積極的に評価する必要はない。(6)アラミド緊張材の断面積の増加がせん断耐力に与える影響は、コンクリート標準示方書式のVcで評価できる。 |
PDFファイル名 | 015-01-2146.pdf |