種別 | 論文 |
主題 | 高強度材料を用いたコンクリート充てん角形鋼管柱の軸圧縮性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 林信之(鹿島建設) |
連名者1 | 田内敏昭(鹿島建設) |
連名者2 | 福元敏之(鹿島建設) |
連名者3 | 佐伯俊夫(鹿島建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 977 |
末尾ページ | 982 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに コンクリート充てん形鋼管柱は、コンクリートによる鋼管局部座屈抑制と、鋼管によるコンクリート拘束効果の相互作用によって高耐力、高靭性が期待できる合理的、経済的な部材であることが知られている。これに高強度材料を用いた場合、部材断面積の縮小化が図られる。あるいは大スパン化への対応や超高層建物への適用も可能な柱部材になるものと考えられる。従来強度の材料を用いたコンクリート充てん形鋼管柱については、「鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」(以下SRC規準と略す)において累加強度方式による設計が認められている。しかし、高強度材料の場合には、鋼管の降伏ひずみとコンクリートの圧縮強度時のひずみ(以下それぞれsεy、cεuと略す)レベルは従来強度のものに比べ著しく大きくなる。したがって、材料強度の組合せによっては、高張力鋼と普通強度のコンクリートを用いたSRC部材の実験で報告されたように、鋼管が降伏する以前にコンクリートが破壊し軸圧縮耐力が累加耐力に満たなくなる。あるいは逆にcεuが、sεyより著しく大きくなり鋼管の降伏比も高いため、コンクリートが圧縮強度に達する前に鋼管が座屈し、累加耐力に達しないということが懸念される。しかし、高強度材料を用いたコンクリート充てん形鋼管柱の軸圧縮実験に関しては、山口等の研究などがあるがまだデータは少なく十分とは言えない。そこで、本論文は今後使用が見込まれる高強度材料(鋼管:50キロ鋼、60キロ鋼、80キロ鋼、充てんコンクリート圧縮強度:600、900、1200kgf/cm2)を組合せたコンクリート充てん角形鋼管柱(以下充てん形と略す)の、基礎的な力学的性状を調べることを目的として行った短柱軸圧縮実験結果をまとめ、耐力及び変形性状について検討を行ったものである。 まとめ 高強度材料を用いたコンクリート充てん角形鋼管柱の軸圧縮実験を行った結果、得られた主な成果を以下に示す。(1)高強度材料を用いたコンクリート充てん負形鋼管柱の軸圧縮耐力は、本実験で採用した材料の組合せの範囲では単純累加による計算値とほぼ一致した。(2)高張力鋼を使用したコンクリート充てん角形鋼管柱の荷重-軸ひずみ性状は幅厚比が同じSM490材のものとほぼ同等であった。(3)最大耐力以降の荷重低下はコンクリート強度および鋼管幅厚比に影響され、荷重低下率βはcN/NOと線形関係にあり実験式(1)が得られた。 |
PDFファイル名 | 015-01-2165.pdf |