種別 | 論文 |
主題 | 超高層RC骨組の抵抗特性に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 荒木秀夫(広島大学) |
連名者1 | 嶋津孝之(広島大学) |
連名者2 | 福原安洋(呉工業高等専門学校) |
連名者3 | 千原久典(広島大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 15 |
号 | 2 |
先頭ページ | 1143 |
末尾ページ | 1148 |
年度 | 1993 |
要旨 | はじめに 近年、大規模都市開発において建物の高層化が進み、超高層集合住宅の計画及び建設が相次いで行われている。超高層の事務所建築においては、鉄骨造が主流となっている。それに対して超高層集合住宅の場合では、風揺れや遮音性などの居住性能の面から、また鉄筋コンクリート造に対する耐震性の危倶からSRC造とされることが多い。しかし、地震時に建物に加わるエネルギー及び損傷を建物の一部に集中させず、全体に分散させることによって、超高層集合住宅でもRC造で地震に対して安全にしかも経済的に設計することが可能になってくる。本研究の目的は、このような超高層建物への使用にも耐え、かつ居住空間が有効に利用できる耐震要素を開発することである。本報では、従来からある純フレーム型(以下F92-1)、センターコア型(以下F92-2)の2種類の構面と比較しつつ耐震要素の開発として以前から研究してきたアウトリガー型構面(F92-3)に関して行った第1段階の実験的研究の内容を述べたものである。実験では40階建の超高層集合住宅を想定して地震時応力が厳しい下層部8層部分を取りあげ8層頂部に転倒曲げとせん断力を加えた場合を検討している。 結論及び今後の研究課題 40層超高層集合住宅の下層部8層について1/10縮尺の構面試験体を用いた実験を行った。その結果各試験体とも1次設計レベルでの水平変形角は1/1600〜1/1800程度で、その時点でのひび割れはほとんど見られなかった。また各試験体とも2次設計レベルに相当する値(1.09ton)を上回る耐力を示し水平変形角1/200〜1/100で外柱脚部が圧壊して耐力が低下した。高層骨組の場合側柱の圧縮、引張両特性の改良が極めて必要であることが分かった。アウトリガーがセンターコア、純フレームに比べ耐震的に優れていることが確認された。今後の研究課題としては、靭性を高めるための実験と弾塑性骨組解析を行い実測値との比較検討を行う予定である。 |
PDFファイル名 | 015-01-2193.pdf |