種別 報告
主題 模擬海水中でのコンクリートの劣化現象
副題
筆頭著者 竹村友之(三井金属鉱業)
連名者1 横本誠一(三井金属鉱業)
連名者2 藤原愛(原子力環境整備センター)
連名者3 勝山邦久(資源環境技術総合研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 823
末尾ページ 828
年度 1993
要旨 はじめに
化学的手法によるコンクリートの劣化促進試験法の開発の一環として、コンクリートの劣化促進条件検証試験と平行してコンクリートの模擬海水浸漬試験を実施している。本報告では浸漬期間30ヵ月までの模擬海水浸漬試験を通じて得た模擬海水中でのコンクリートの劣化現象の知見について報告する。
まとめ
今回の浸漬試験を通じ、模擬海水中でのコンクリートの劣化現象について次の知見を得た。1)供試体は模擬海水中と真水中とでは異なる劣化過程をたどり、真水浸漬供試体ではブルーサイト、石膏及びエトリンジャイト等の生成はなく、供試体の劣化の進行は殆ど見られない。2)模擬海水浸漬試験での劣化事象の多くは海水濃度には関わりなく海水浸漬供試体に共通的に現れ、0.25倍から2倍の海水濃度では供試体の劣化過程は海水濃度によらずほぼ同じである。3)海水濃度が高いほど海水から供試体への浸入イオン量は多く、化学反応は促進され、その結果として供試体からのCa溶出が進行して供試体強度の低下が促進される。すなわち、海水浸漬試験では供試体の劣化促進条件は海水濃度であり、海水濃度を高くすることによって供試体の劣化を促進させることができる。4)供試体への浸入Clイオン量が多いほど、供試体の強度低下の割合は高く、石膏などの生成にともなう強度回復が見られる以前に限定すれば、供試体(普通ポルトランドセメント製)中のCa3%溶出に対し、供試体の強度低下は17%程度である。5)各種分析や顕微鏡観察による化学的試験や微視的勧察は供試体の劣化現象の把握に有効である。また、供試体の成分変化の把握には間接的方法ではあるが浸漬液の分析が極めて有効である。
PDFファイル名 015-02-1138.pdf


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