種別 論文
主題 微粉末系の高流動コンクリートの気泡組織と耐凍害性に関する研究
副題
筆頭著者 權 寧進(北海道大学大学院)
連名者1 千歩 修(北海道大学)
連名者2 鎌田英治(北海道大学)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 207
末尾ページ 212
年度 1994
要旨 1.はじめに
 近年、高流動コンクリートの実用化に関する研究が活発に行なわれているが、これまでの研究はその製造方法とフレッシュコンクリートの特性に重点がおかれており、硬化コンクリートの耐久性、特に耐凍害性についてはほとんど明らかになっていないのが現状である。
 水結合材比30〜35%捏度の高流動コンクリートを構成する硬化セメントペースト部分の組織構造は緻密であると思われ、空気量の導入による凍結融解抵抗性の改善が必ずしも重要とならない可能性がある。既往の研究においても空気量を2%以上にすれば、概ね耐凍害性は良好であるとの報告されている。一方、著者らは、高炉スラグ微粉末を用いた高強度コンクリートの耐凍害性は養生方法、特に乾燥により顕著に低下し、通常の場合と同様に十分な耐凍害性を確保するためには、3.5%以上の空気量が必要であるということを報告した。
 本研究は、微粉末系の高流動コンクリートの気泡組織と耐凍害性について、結合材の種類・高性能AE減水剤の種類および養生条件などの影響を従来の普通コンクリートと比較・検討したものである。
4. まとめ
 微粉末系の高流動コンクリートの気泡組織と耐凍害性について得られた結果は以下のようにまとめられる。
1)高流動コンクリートでは気泡の分布が不均一で、その安定性に間題があり、高性能AE減水剤やAE助剤の使用法に検討が必要である。
2)高流動コンクリートの場合、普通コンクリートと比べ0.1mm以下の細かい気泡の割合が増加する傾向となり、凍害をうける限界の気泡間隔係数は、高流動コンクリートでは通常の250μmよりもやや大きめであった。
3)高流動コンクリートの耐凍害性は、結合材・高性能AE減水剤の種類およびコンクリートの養生方法により大きく異なり、通常のコンクリートと同様に空気の導入が必要である。
4)高流動コンクリートの場合、空気量1%の増加に対し、圧縮強度が4〜8%軽度低下するが、普通コンクリートでは3%程度で、空気量の増大による圧縮強度の低下率は普通コンクリートと異なる傾向となった。
PDFファイル名 016-01-1032.pdf


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