種別 論文
主題 高性能AE減水剤の迅速定量方法の提案
副題
筆頭著者 鈴木一雄(全日本生コンクリート工業組合連合会)
連名者1 伊藤康司(全日本生コンクリート工業組合連合会)
連名者2 斉藤達夫(新コスモス電機)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 347
末尾ページ 352
年度 1994
要旨 1.はじめに
 近年開発された高性能AE減水剤は減水率が約20%と高いので、生コンクリートの製造工程における添加量の管理を従来以上に厳密に行なうことが必要である。
 本研究は、コンクリートに含まれる高性能AE減水剤を定量する方法として、混和剤それぞれに特有なニオイがあることに着目し、ニオイの強さの測定値から剤の添加量を簡易迅速に定量する専用のセンサ(自動混和剤量測定装置、ADチェッカと呼ぶ)及び試験方法を提案しようとするものであって、当該コンクリートの製造時における管理試験方法として活用するために行った室内実験及び現場実験の結果を取りまとめたものである。
5.まとめ
 熱線半導体式ガスセンサを用いて、コンクリートに含まれる高性能AE減水剤の量を自動的に迅速に測定できるADチェッカを開発し、室内実験および現場実験を行って、製造工程における管理試験方法としての適用について検討した。
 この実験の範囲で得られた成果を要約すれば以下の通りである。
(1)ADチェッカのプローブの材質は、測定値の安定度および取扱いの容易さからアクリル樹脂とし、試料との間隔を10mm(容積314ml)とすれば、良好な作業性および安定した試験値が得られる。
(2)ニオイの強さの最終値と測定開始から30秒におけるニオイの強さとの関係は、剤の種類や添加量の相違に係わらず一直線で示される。
(3)前置き時間は30秒とすれば試験時間が約1分間に短縮できる。
(4)ニオイの強さは、試料温度に比例して増加する。また、ニオイの強さと混和剤の添加量との関係は、直線関係にあるので、予め対象となる剤について検量線を定め、測定開始から30秒におけるニオイの強さ(0I30)と試料温度(T)を正確に測定して、Dos=10a・0I30・TC(a、b、C;実験定数)の実験定数を定めて用いれば混和剤の添加量が簡易に推定できる。
(5)ADチェッカを用いて、現場実験を行った結果、混和剤の添加量の測定誤差は、配合値に対して12〜14%であって、混和剤の添加量に関する大きな事故を未然に防ぐ可能性が見いだされ、高性能AE減水剤コンクリートの製造工程の管理試験として活用できる。また、ADチェッカは、測定作業の一部を自動化し、測定の無人化と所要時間の短縮化か図られた。
PDFファイル名 016-01-1056.pdf


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