種別 | 論文 |
主題 | エトリンガイト生成系混和材を用いた現場打ち高強度コンクリートの性質 |
副題 | |
筆頭著者 | 小菅啓一(電気化学工業) |
連名者1 | 清水昭之(東京理科大学) |
連名者2 | 桝田佳寛(建設省) |
連名者3 | 松永嘉久(電気化学工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 365 |
末尾ページ | 370 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 前報において、エトリンガイトの生成を利用した混和材を用いた高強度コンクリートの基本的性質を報告した。この混和材は減水率を高め、スランプ保持性能を高めるために、予め有機質混和剤を配合している。そのため同一水結合材比、同一スランプを得るのに単位結合材量を少なくすることが可能となり、コンクリートの断熱温度上昇量が無混和より低くなることが明らかとなった。また、実大柱の施工実験においても無添加の場合より20MPa程度高いコア強度を示した。しかしながら、冬場の施工においてコンクリートの硬化が遅延することも明らかとなった。 本研究では、凝結性状を改善したエトリンガイト生成系混和材を用いた高強度コンクリートの基本的性状について報告する。 なお、本研究は建故省New RCプロジェクトの一環として実施されたものであり、建築研究振興協会内に「シグマ−研究会」を設立し指導を受け行った。 4.まとめ 凝結性状を改善したEtt.を用いた現場打ち高強度コンクリートの室内実験および冬期における実大柱実験の結果以下のことが明らかとなった。 (1)凝結時間は20℃においてNo Add.と同等となり、実大柱施工試験での外気温7〜11℃の低温条件下でも改善効果が確認された。 (2)コンクリートの諸物性は改善前と同等以上の性能を有することが明らかとなった。 1)スランプ、スランプフローの経時変化は小さく、温度依存性も小さい。 2)断熱温度上昇量はNo Add.に比べ小さく、単位結合材量が多くなるにしたがい、No Add.との温度差は大きくなる。 3)圧縮強度はW/B=30%でNo Add.に比べ材齢14日で10MPa、91日で20MPa程度高くなり、120MPa程度の高強度が得られ、気乾養生された場合は、より高くなる傾向が示された。 4)水中膨張量は小さく長期的安定性が示され、長さ変化、凍結融解抵抗性はNo Add.に比べ良好な性状を示す。 5)実大柱試験により、冬期においても凝結および初期強度の発現性状は良好であることが確認され、熱履歴を受けた実大柱は130MPa(W/B=20%)を越える強度を示した。 |
PDFファイル名 | 016-01-1059.pdf |