種別 論文
主題 単一粒度細骨材を用いたモルタルのコンシステンシーに関する研究
副題
筆頭著者 前田悦孝(新日鐵化学)
連名者1 近田孝夫(新日鐵化学)
連名者2 松下博通(九州共立大学)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 467
末尾ページ 472
年度 1994
要旨 1.はじめに
 フレッシュコンクリートの理論的な配合設計方法の一つに余剰ペースト膜厚理論がある。ここで、余剰ペーストとは、コンクリート中の骨材を最密充填状態にしたときの骨材空隙を充填するのに必要なペースト量を全ペースト量から差し引いた残りのペースト量のことである。この理論では、余剰ペーストによって骨材が分散し、骨材表面に形成される余剰ペーストの膜厚とセメントペーストの性質によりコンクリートの流動牲が定まると考えられている。
 筆者らは、本理論における骨材性状の取り扱い方に関する研究を進めるなかで、単一粒度細骨材を使用したモルタルでは、同一フロー値(210)を得るための膜厚が細骨材粒子径にほぼ比例して増大したことを報告した。このことは、モルタルのフロー値が余剰ペースト膜厚δと細骨材平均粒径dsvの比であるδ/dsvにより定まることを示唆するものであった。
 本研究は、この点についてさらに検討を進めたものであり、単粒度細骨材を用いたモルタルのフロー値を幅広く変化させて、δ/dsvとフロー値の関係を調査し、モルタルのフロー値がδ/dsvにより定まる条件についてペースト中の粉体粒子径やペースト性状の影響を調査した。
4.まとめ
 単一粒度の細骨材を用いたモルタルのフロー値は、比較的セメントペーストの粘性が大きなOPC−35系、S10−38−SP系では、〔ペースト膜厚δ>ペースト中の粉体粒子の最大径(d90)〕の範囲において分離が生じない場合にδ/dsvによって定まることが明らかとなった。
 しかし、OPC−35−SP系、OPC−45系、OPC−60系では、膜厚δ>d90の範囲においてもフロー値とδ/dsvの関係が細骨材粒子径により異なる結果となった。この原因については、OPC−35系のように目視観察で認められた分離状況と関連付けて考えることはできなかった。
PDFファイル名 016-01-1076.pdf


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