種別 | 論文 |
主題 | 構成鉱物の水和に基づく若材令コンクリートの強度発現モデル |
副題 | |
筆頭著者 | 加藤佳孝(東京大学大学院) |
連名者1 | 岸利治(東京大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 503 |
末尾ページ | 508 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 近年、構造物の大型化に伴い、若材令における温度ひびわれの危険度予測の精度向上が急務となっている。温度ひびわれは一般に局所化が顕著で部材を貫通してしまう場合もあるため、温度ひびわれによるコンクリート構造物の損傷を回避することは極めて重要である。そのために事前の温度ひびわれ発生に対する危険度を解析によってチェックし、それに応じた対応が必須である。解析にあたって強度発現モデルが必要となるが、若材令コンクリートではセメントの水和に伴って強度発現と発熱が同時に進行する。強度発現モデルを水和反応に立脚したものにする事は、一層の精度向上に資するものである。 コンクリート中のセメントの水和は、鈴木らの巨視的な発熱速度式の形でまず定量化された。次に岸は、セメントの鉱物組成に基づいてセメントの水和発熱の一般化を図った。更にSanthikumarの研究によって、混合セメントに対する適用性の拡大が追求された。 本研究はセメント各鉱物の水和度がおよそ定量評価可能となった現状を鑑み、任意のコンクリート及び粉体配合と、構造物の各部位によって異なる温度履歴に対応可能な、強度発現モデルを、セメント鉱物とポゾランの個々の水和に立脚して提案することを目的とする。水和の進行は積算発熱量を用いて表現した。 4.まとめ 従来の積算温度で表現した強度発現モデル(マチュリティー法)に代わり、各構成鉱物の積算発熱量に基づいた強度発現モデルを提案した。これは、従来のものと比較して一般性とモデルとしての簡易性を併せて有している。これによりコンクリートの配合をインプットすれば強度予測が行える一連のモデルのガイドラインを提案することができた。本研究では限られた配合について検証したものであるため、強度発現モデルの精度を向上させるために、今後、様々な配合と紛体調合に対する検証実験を行う予定である。 |
PDFファイル名 | 016-01-1082.pdf |