種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの凍害に及ぼす凍結防止剤の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 板橋洋房(東北大学) |
連名者1 | 三浦尚(東北大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 555 |
末尾ページ | 560 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 東北地方などのような積雪寒冷地のコンクリート構造物においては、塩化ナトリウムなどの凍結防止剤散布によってコンクリート部材に凍害による表面劣化が発生する可能性がある。粉塵公害などによりスパイクタイヤの使用禁止が制度化された現在、冬場の積雪寒冷地においては走行路面の安全性を十分に確保する目的でかなりの凍結防止剤が散布され、その使用量は年々増加することが予想される。 そこで、本研究ではコンクリートが硬化した後に、凍結防止剤として塩化ナトリウムが供給された場合のコンクリート部材の凍害による劣化について、塩化ナトリウムが供給される前までのコンクリートの養生方法や水セメント比および空気量の違いによる影響について比較検討した。 4.結論 以上のことから、今回の実験では次のようなことが分かった。 (1)凍害によるコンクリートの質量減少量は塩化ナトリウムの作用によって大変大きくなる。コンクリートが表面剥離を受ける劣化範囲では、コンクリートの表面劣化の程度は劣化助線の勾配によって比較することができる。 (2)塩化ナトリウムの影響を受けるAEコンクリートの表面劣化は、水セメント比が55%以下の場合、水セメント比が小さくなるほど小さくなるが、初期養生の影響は小さい。また、水セメント比が65%になると劣化の程度は大変大きくなるが、劣化作用を受ける前にコンクリートを乾燥させることによって劣化を大幅に小さくすることができる。 (3)塩化ナトリウムの影響を受けるNon−AEコンクリートの場合の表面剥離による劣化はAEコンクリートより大きくなり、水セメント比が小さくなるほど小さくなる傾向にある。しかし、劣化作用を受ける前にコンクリートを乾燥させると水セメント比が小さくなるほど、塊状の剥落による急激な劣化を生じやすくなる。 |
PDFファイル名 | 016-01-1091.pdf |