種別 | 論文 |
主題 | 中空微小球による水中不分離性コンクリートの耐凍害性改善効果 |
副題 | |
筆頭著者 | 渡辺宏(北海道開発局) |
連名者1 | 堺孝司(北海道開発局) |
連名者2 | 鮎田耕一(北見工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 567 |
末尾ページ | 572 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.まえがき 水中不分離性コンクリートに用いられるセルロース系の混和剤には、混和剤により巻き込まれる粗大な空気泡を消失させるための消泡剤が混入されている。この消泡剤は耐凍害性にとって重要な微細な空気泡にも影響を及ぼし、結果として気泡組織を粗大化させる。このため、このような混和剤を用いたコンクリートは、耐凍害性を確保することが難しいとされてきた。このことを背景に、著者らは、これまで、AE剤の代わりに、空気を内包したプラスチック系の中空微小球を用いた水中不分離性コンクリートの耐凍害性について検討してきた。その結果、水中不分離性コンクリートに中空微小球を添加することにより、高い耐凍害性が得られることが明らかとなった。しかし、実験で用いた水中不分離性コンクリートは、通常の場合と比べて水セメント比が小さく、単位水量および水中不分離性混和剤の添加量が少なかった。このため、コンクリートに多量の空気を連行させると耐凍害性の改善が見られた。 以上のことを背景に、本研究では、水セメント比が比較的大きく、水中不分離性混和剤の添加量が多い場合における、中空微小球による水中不分離性コンクリートの耐凍害性改善効果について検討した。 4.まとめ 本研究の結果をまとめると以下のようになる。 (1)HMS添加率が大きくなると空気量は増加し、圧縮強度は減少した。 (2)水セメント比が55%の場合ではHMSを1.2%添加すると、また、水セメント比が60%の場合ではHMSを2.0%添加すると、80以上の耐久性指数が得られた。 (3)HMSによる耐凍害性の改善効果は、HMSはその形態から消泡剤による影響を受けないことと、耐凍害性を確保するのに必要な微細な空気泡をコンクリートに混入することができることとによるものであると思われる。 (4)水セメント比が比較的大きく、水中不分離性混和剤の添加量が多い場合においても、HMSを適切に利用すれば、水中不分離性コンクリートの耐凍害性が確保される。 |
PDFファイル名 | 016-01-1093.pdf |