種別 | 論文 |
主題 | 誘導加熱錆鉄筋のマイクロ波radiation energyに関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 太田福男(大同工業大学) |
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キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 765 |
末尾ページ | 770 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋コンクリート構造物の寿命はコンクリート表面からコンクリート中に埋め込まれている鉄筋表面までのコンクリートが中性化し、コンクリート中の鉄筋が錆び始めた時点とされている。これは、コンクリートがアルカリ性を維持している限り鉄筋は錆びないという考えに基づいている。ところが近年、海砂使用等の塩害による鉄筋の発錆あるいはアルカリ骨材反応によるコンクリート中のひび割れ多発によって雨水等の浸透による鉄筋の発錆など、使用材料ならびに環境の悪化にともなって、コンクリートそのものはアルカリ性を維持していてもコンクリート中の鉄筋はおびただしく錆が進行し、コンクリートを破壊するまでに至る構造物も増えつつある。一方建築構造物の室内側では生活環境の向上によりコンクリートの中性化速度はかなり速くなって来ており従来の中性化速度式が適用できない場合が多い。したがって、コンクリートの中性化深さを測定するだけでは鉄筋コンクリート構造物の劣化状況の判定が難しくなってきつつある。この問題点を解決するためには、現行の間接的に鉄筋の発錆を予測するコンクリートの中性化探さ測定方法に代わる直接鉄筋の発錆程度を測定する方法が必要である。しかし現時点では、コンクリート中の鉄筋の錆の程度を測定する方法はコンクリートを削って鉄筋表面を露出させる直接錆を観察する方法や非破壊試験方法である自然電位を測る方法にたよる以外にない。前者の方法は錆程度を確実に判定できる利点はあるものの、建造物を損傷する点と測定箇所のコンクリートを破壊するので、同一箇所での構造物の劣化進行速度(錆進行速度)の継続的な測定が不可能であるなどの欠点を持っており、後者の方法は、かぶり部分のコンクリートの性質や含水率によって測定値が変動する等の問題点がある。 このような観点から本研究は、マイクロ波によるコンクリート中の鉄筋の錆の程度を非破壊的にかぶりコンクリートの影響に左右されないで、より簡便に推定する方法を確立するために、マイクロ波による鉄筋の発錆程度推定するための基本特性である、加熱鉄筋より放射されるマイクロ波と発錆程度との関係を明らかにすることを目的とする。 4.まとめ 本研究の結果、次のような点を明らかにすることができた。すなわち、 (1)加熱された鉄より放射されるマイクロ波を測定することによって錆の進行程度の推定は可能である。 (2)錆の進行程度の指標は表面粗度比でも表わすことができる。 |
PDFファイル名 | 016-01-1126.pdf |