種別 論文
主題 塩害環境下におけるRC構造物の劣化過程について
副題
筆頭著者 大城武(琉球大学)
連名者1 伊部博(小野田)
連名者2 近藤忠生(ナカボーテック)
連名者3 成底佐一郎(ポリテクカレッジ沖縄)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 947
末尾ページ 952
年度 1994
要旨 1.はじめに
 塩害によるコンクリート構造物の劣化は重大な問題である。本研究は、亜熱帯海洋性気候下の沖縄県において、海岸に隣接して平成元年11月に建設したRC暴露構造物を対象に、塩害による劣化過程を把握する。環境評価として飛来塩分量の測定を行い、この環境に対応したコンクリート中の含有塩分量の経年変化を解明する。また、RC構造物の劣化評価手法として非破壊試験を行っている。非破壊試験としては、電気化学特性値である自然電位、分極抵抗、及びコンクリート抵抗を測定し、これらの値から鉄筋の腐食評価法を確立する。本暴露構造物の試験計画及び鉄筋の腐食評価法については既発表である。
4.まとめ
 厳しい塩害環境下のRC暴露構造物を対象に、過去4ヶ年にわたり暴露実験を行ってきた。外観調査、含有塩分量試験、及び電気化学特性値測定等によって塩害劣化過程が解明された。暴露4年時の実験から次の知見が得られた。
(1)海水飛沫を受ける厳しい環境下では、コンクリート中への塩分浸透が建設当初から著しい。柱の1面及び3面の鉄筋位置で、各々、0.13%及び0.02%に達し、1面側の鉄筋は著しい腐食環境下にある。
(2)ASTM−C876−80の自然電位による腐食評価、及び既提案の分極抵抗による腐食評価にもとづき柱の鉄筋腐食評価を行った。この評価は外観状況及び塩害環境に対応している。
(3)自然電位及び分極抵抗の値は、塩害環境に伴う鉄筋腐食状況に対応して経時的に変化する。自然電位は腐食劣化に対応して卑に移行し、また、分極抵抗は健全状態の12kΩ・cm2以上の値から漸次減少する。その減少過程を区別することにより、腐食評価のランクが確立できる。
(4)自然電位法に分極抵抗による腐食評価を加えることにより、より精度の高い腐食評価が可能となる。
PDFファイル名 016-01-1157.pdf


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