種別 | 論文 |
主題 | 高強度繊維巻付けによる既存RC柱のせん断補強 |
副題 | |
筆頭著者 | 浅倉晃(ショーボンド建設) |
連名者1 | 岡本直(三井建設) |
連名者2 | 谷垣正治(三井建設) |
連名者3 | 小田稔(三井建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1061 |
末尾ページ | 1066 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 本研究は、既存鉄筋コンクリート構造物に高強度繊維を巻付けてせん断補強を行う工法に関するものである。この方法は、軽量でしなやかな繊維材料を用いるという点で、従来の鋼板接着工法に比較して施工性に優れ、大巾な工期短縮が期待できる。筆者らは、すでにアラミド繊維テープを巻付けた場合のせん断補強に関する基礎的実験について報告した。本論文では、アラミド繊維およびカーボン繊維を巻付けた部材のせん断耐力をより定量的に把握することを目的とし、部材の曲げせん断加力実験を行い、せん断耐力の評価式の提案を行った。 5.まとめ 本実験から得られた結果をまとめると以下のとおりである。 (1)高強度繊維を巻付けた柱のせん断耐力は、補強量に応じて上昇し、せん断破壊は柱コーナー部での繊維破断によって生じた。 (2)高強度繊維を巻付けた柱のせん断耐力評価に既往の算定式を用いる場合、繊維が弾性材料であること、コーナー部で強度低下すること等を考慮する必要がある。本実験結果によれば、せん断補強量を(1)式で評価した学会指針式でせん断耐力を3割程度安全側に評価することができた。 (3)巻付け補強量が増加するに従って曲げ降伏後の変形性能が向上し、曲げ耐力も若干上昇する傾向にあった。 最後に、巻付け繊維の材料強度は、試験片の幅や直線状かコーナー部を有するか等の形状によって違ってくるので、材料の基本的性状を把握するための試験方法の確立が望まれる。また、繊維のヤング率の相違がせん断耐力に及ぼす影響の評価も今後の課題として残っている。 |
PDFファイル名 | 016-01-1176.pdf |