種別 論文
主題 持続荷重およびASRの影響下にあるRCはりの内部応力に及ぼす表面被覆の効果
副題
筆頭著者 浜田秀則(運輸省)
連名者1 R.N.Swamy(Sheffield大学)
連名者2 谷川伸(東亜合成化学工業)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1105
末尾ページ 1110
年度 1994
要旨 1.序論
 アルカリ骨材反応に関しては、これまでに多くの研究データが蓄積されてきており、その基礎的知識はコンクリート技術者の共有するところとなってきた。しかし、この問題のいくつかの領域に関しては現時点で必ずしも研究が十分であるとは言い難い。その一つとして、アルカリ骨材反応が生じたRC部材の構造的評価が挙げられる。アルカリ骨材反応が生じたRC部材の終局耐力に関しては比較的多くの研究成果が報告されている。これらの研究結果によると、アルカリ骨材反応の生じたRC部材の場合、0〜20%程度の耐力の低下が報告されている。しかし、持続荷重下におけるRC部材の内部応力の特性については、これまでにほとんど研究報告がなされていない。また、コンクリートの表面被覆のアルカリ骨材反応抑制効果は、無筋コンクリートの膨張量という観点から論じられていることが多く、構造的な観点から表面被覆の効果を論じた例はほとんどない。以上の点に鑑み、本研究はアルカリ骨材反応により劣化したRCはりの持続荷重下における内部応力の特性ならびにコンクリートの表面被覆がそれら内部応力の状況にどのような影響を及ぼすのかを実験的に検討したものである。
5.結論
 上記の実験より得られた結論を以下に示す。
1.ASRの影響を受けているコンクリートでは、比較的初期の材令時(この場合50日前後)において既に弾性係数が低下していることがある。
2.曲げ載荷時のRCはりにおいてASRが発生するとコンクリートの引張ひずみおよび引張鉄筋のひずみが増大し、中立軸が圧縮側にシフトする。
3.ASRが生じたコンクリートにおいては、弾性係数の低下(クリープ係数の増大)が生じる。また、はり軸方向に引張仮想外力が発生する。
4.早期材令でコンクリートに表面被覆を施すことによりASRの影響を抑制することができる。具体的には、コンクリートの弾性係数の低下(クリープ係数の増大)を抑制し、かつ仮想外力を低レベルに抑制する。
5.同一の材料を用いてコンクリートの表面被覆を実施しても、その時期、あるいは方法(全面被覆あるいは部分被覆、等)が異なるとASRの抑制効果も異なる。
6.コンクリートが常時乾燥環境下(70%R.H.)にある場合でも内部においてはASRが発生し膨張ひずみが生じている。その大きさは、コンクリートが湿潤環境下にある場合よりも小さい。
PDFファイル名 016-01-1184.pdf


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