種別 | 論文 |
主題 | ハイブリッド繊維補強セメント複合体の引張挙動とモデル化 |
副題 | |
筆頭著者 | 大野定俊(竹中工務店) |
連名者1 | 柿沢忠弘(竹中工務店) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1173 |
末尾ページ | 1178 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 繊維補強はコンクリートなどの脆性材料のひびわれ耐力の向上、ひびわれ制御、靭性の向上などを目的として行われている。現在、こうした補強用繊維には鋼、ガラス、炭素繊維をはじめ種々の力学的特性を有するものが利用されているが、通常繊維補強セメント複合体は加工繊維のような特殊な用途のものを除くと、一種類の繊維で補強されるものが一般的である。しかし、補強繊維の形態や力学的特性上の制約から一種類の繊維による補強では目的とした補強効果を十分に得られない場合がある。このような場合、2種類以上の異なる特性を持つ繊維で補強する方法が有効であることが知られている。しかし、繊維の種類、形態は非常に多様であるため、適切な組み合わせ方法に関する基確的なデータは十分に蓄積されておらず、複合体の特性をコントロールするための基本的な考え方も整理されていないのが現状である。本研究では、異なる2種類の繊維で補強した複合体の基礎的なデータを得るために、その引張挙動について実験的に明らかにするともに、その挙動をモデル化するための基本的な考え方について考察した。 4.まとめ 本論文では異なる2種類の繊維で補強した複合体の引張挙動について実験的に明らかにするともに、その挙動をモデル化するための基本的な考え方について考察した。炭素、アラミド繊維メッシュを中心に異なる特性の繊維を組み合わせた結果、EfVfの比や付着特性の差によって2種類の繊維の補強効果への影響度が異なることが明らかになった。また、引張挙動に関しては摩擦付着応力伝達を仮定した力学モデルによってモデル化が可能であることが示された。力学モデルの適用性については今後さらに検討してゆく必要があるが、ハイブリッド繊維補強複合体の最適な繊維の組合せや繊維量の設計に有効に活用できるものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 016-01-1196.pdf |