種別 論文
主題 格子状連続繊維補強材を用いたコンクリートはりの最小補強材量
副題
筆頭著者 伊藤朋紀(岐阜大学大学院)
連名者1 栗原哲彦(岐阜大学)
連名者2 内田裕市(岐阜大学)
連名者3 六郷恵哲(岐阜大学)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 1197
末尾ページ 1202
年度 1994
要旨 1.はじめに
 アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維等を樹脂で成形した連続繊維補強材は、耐腐食性に優れ、軽くて強度が大きいという特徴があり、コンクリート用の補強材として期待されている。連続繊維補強材は、鋼材に比べ弾性係数が小さいため、プレストレストコンクリート用緊張材としての利用が進んでいる。鉄筋の代替としては、コンクリートとの付着が良い格子状連続繊維補強材が開発され、トンネルや斜面の吹付けコンクリートの補強等に利用されている。
 曲げを受ける通常の鉄筋コンクリート部材に対しては、万一破壊した場合の変形性能を確保する目的で、引張鉄筋量に制限が設けられているが、連続繊維補強材を鉄筋の代替として用いる場合の補強材量の限界についての検討は、必ずしも十分には行われていない。
 本研究においては、格子状連続繊維補強材で補強した高強度コンクリートならびに普通強度コンクリートはりについて、破壊時の荷重変位曲線の形状やひびわれ性状をもとに、最小補強材量の考え方について検討した。
4.まとめ
 格子状連続繊維補強材で補強したはりの最小補強材量について検討し、下記の結果を得た。
(1)モーメントの大きな領域が広くなるように荷重を与え、かつPu/Pcrが1より大きくなるように十分に連続繊維補強材を配置すれば、ひびわれの分散と大きな変形が期待できる。
(2)はりの荷重変位曲線の形状が鋸の歯状であっても、最終破断までの変形が大きいことは、破壊時のエネルギー吸収量が大きいだけでなく、破壊の予告にも有効であり、不静定な構造形式の場合には横造全体の耐荷力の向上に寄与するとの考え方を示した。
(3)はりの試験結果から推定した補強材の引張耐力は、はり高さが小さいほど小さくなる傾向にあるが、いずれも最大荷重の保証値を上回っていた。
(4)Pu/Pcrのような断面の耐力比を指標として、この比が算定精度に応じてある値以上となるように最小補強材量を決める考え方を提案した。
PDFファイル名 016-01-1200.pdf


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