種別 | 論文 |
主題 | 転圧コンクリートの締固め特性の改善に及ぼす分級フライアッシュの混入効果 |
副題 | |
筆頭著者 | 寺野宜成(大阪セメント) |
連名者1 | 福手勤(運輸省) |
連名者2 | 三補幸治(運輸省) |
連名者3 | 石井光裕(テクノ・リソース) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1299 |
末尾ページ | 1304 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 近年、転圧コンクリート舗装(Roller Compacted Concrete Pavement、以下、RCCPとする)か注目されているか、締固めと平坦性の観点から一層施工による版厚が最大25cm程度と制限されている。このため、空港・港湾などの重荷重を対象とした舗装では上下二層による施工が必要な場合があった。このことがRCCPを重荷重を対象とした舗装に適用していく上で大きな欠点となっており、空港・港湾舗装へのRCCPの普及、発展の妨げとなっている。 一方、一般のコンクリートにおいて、コンシステンシーの改善効果や耐久性の向上の効果をもつ混和材として、フライアッシュを分級することにより品質が均一となり、コンクリート中に混入した場合の強度発現性か良い分級フライアッシュ(Classifled Fly Ash、以下、CFAとする)がある。このCFAをRCCP用のコンクリート材料として用いることにより、締固め性の向上、一層施工厚さの増大の可能性の検討を行った。 本研究では、空港・港湾鋪装へのRCCPの適用を目的とし、CFAを混入した転圧コンクリートを用いて、まず締固め性試験(Compactibility Test)により締固めエネルギーと充填率との関係からコンクリートの締固め特性を明瞭にし、CFA混入による練固めエネルギーの変化および締固め性の改善効果を確認する。さらに、実際に試験舗装を施工し、CFAの混入の効果を確かめ、一層で締固め可能な舗装版厚の増大について検討するものである。 5.結論 転圧コンクリートの締固め特性の改善に対して分級フライアッシュの混入の効果を、振動締固め性試験機のよる一連の室内試験および試験輔装を行うことにより検討した結果、次のようなことかわかった。 室内試験の結果より (1)CFAを混入することにより、適切な充填率を得るのに必要な振動エネルギーが大幅に減少され、締固め特性が改善されることが確認できた。 (2)CFAを混入することにより同じ締固め性能を得るための単位水量が減少できる。 (3)CFAを混入することにより、混入しないものと比較して細骨材率の大きい配合か可能となる。このことは、上層と下層の充填率の差を減少させ、一層施工可能な版厚を増大できる可能性があることを示している。 試験舗装の結果より (1)CFAを混入することによって、振動に対する応答挙動がよくなる。 (2)30cm版厚施工の下層部分でも十分な強度発現性を示しており、25cmを超える版厚を一層施工できる可能挫が認められた。 以上の結果より、CFAを用いることにより25cmを超える版厚が一層により施工可能があることか明かとなった。今後、より厚い版厚や出来形についても確認していくつもりである。 |
PDFファイル名 | 016-01-1218.pdf |