種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート部材を対象とした確率有限要素解析 |
副題 | |
筆頭著者 | 野崎幸男(千葉大学大学院) |
連名者1 | 野口博(千葉大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 75 |
末尾ページ | 80 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 従来、構造物の設計では、使用期間中に最悪の状態を引き起こすと思われる荷重によって生じる応力を基本に充分な余裕を持たせて構造物が倒壊しないような安全性と、長期間の使用に耐えられる耐久性を確保することを目標としている。この目標を達成するために従来の許容応力度設計法の欠点を克服すべく、限界状態設計法の開発が進められている。その限界状態設計法では、確率的な考え方に基づいて建物の構造に関する要素に不確定性を定義している。鉄筋コンクリート構造(以下RC造)の確率的な構造性能評価については、荷重と耐力の分布を推定するモデルにより、荒川式や学会指針式のせん断設計式における部材の破壊確率を検討した柴田・高橋等の研究や、実構造物の調査から部材耐力のバラツキを検討した中埜の研究などがある。しかし、有限要素解析(以下FEM)により材料定数などの確率を考慮したRC部材のせん断挙動を検討する研究はまだない。 そこで本研究では、従来の有限要素解析に材料定数のバラツキを考慮することにより、RC部材のせん断挙動に対してどのような影響を与えるかを解析し検討することを目的とする。 8.まとめ 本解析の結果を以下のようにまとめる。 ・有限要素法を用いて解析する際、ある程度の節点数の削減は、解析結果に大きな影響は与えなかった。 ・材料定数のバラツキを考慮した解析では塑性域でのせん断力-変位曲線のバラツキにシアスパン比が影響している。 ・初期剛性についてもシアスパン比との関係が大きい。特にシアスパン比が小さいほどバラツキが大きくなる傾向が見られる。 ・シアスパン比1.0の時に荒川min式のせん断耐力を下回る試験体の数は約1%であった。バラツキを考慮する項目が本解析では不充分であったと思われ、今後の検討課題である。 |
PDFファイル名 | 016-01-2011.pdf |