種別 論文
主題 スパイラル筋で補強した重ね継手の耐力評価に関する実験的研究
副題
筆頭著者 原夏生(前田建設工業)
連名者1 篠田佳男(前田建設工業)
連名者2 河野一徳(前田建設工業)
連名者3 今西秀公(前田建設工業)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 307
末尾ページ 312
年度 1994
要旨 1.はじめに
プレキャストコンクリート(PCa)型枠工法は、構造鉄筋を含むPCa部材で型枠を組立た後、内部に2次コンクリートを打設することによって、構造物を構築する工法である。PCa型枠工法における重要な課題の1つに、PCa型枠間の鉄筋の接合の問題が挙げられる。一方、重ね継手は、必要な重ね合わせ長さ、かぶり等が確保されれば、十分な強度、靭性を有するものであり、ある程度の施工誤差を許容し、低コストであることから、PCa型枠工法への有効利用が期待される。PCa型枠工法に重ね継手を適用させる場合、施工性を考えると、重ね合わせ長さをできるだけ短くすることが望ましい。重ね合わせ長さを減少させる方法として、横補強筋やスパイラル筋で補強する方法が挙げられる。横補強筋による補強効果については、既に報告されている例(たとえば、高橋ら)もあるが、スパイラル筋による補強効果については、著者らの知る範囲では、設計に用いられるような形式で評価された例はない。そこで、本実験は、PCa型枠工法で用いることを前提として、太径鉄筋の重ね継手に関してスパイラル筋による補強効果を定量的に検討することを目的として実施するものである。
4.まとめ
本研究は、重ね継手に対するスパイラル筋の補強効果を実験的に検討したものである。本研究の範囲での結論をまとめると、以下の通りである。
(1)スパイラル筋で適切に補強することにより、高強度の太径鉄筋(SD490、D32およびD25)を用いた重ね継手においても重ね合わせ長さ20Dで、ほぼ継手のない試験体と同等の耐力を得ることができる。
(2)一般に重ね継手区間では、ひびわれの分散性が劣ることから、その端部のひびわれ幅が増大することが懸念されるが、本試験体の継手の場合、その割合はさほど顕著ではない。
(3)適切な補強を施すことで、重ね合わせ長さを減少させることは、継手端部に集中するひびわれ幅の増加を抑制することにつながる。
(4)スパイラル筋を等価な薄肉円筒体に置き換えることで、その拘束効果を定量的に評価することができた。また、設計に利用可能な形式で、定式化することができた。
PDFファイル名 016-01-2050.pdf


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