種別 | 論文 |
主題 | 貫通ひびわれを有する鉄筋コンクリート床版の押し抜きせん断耐荷力 |
副題 | |
筆頭著者 | 仲山元章(山梨大学大学院) |
連名者1 | 桧貝勇(山梨大学) |
連名者2 | 中村光(山梨大学) |
連名者3 | 飯束義夫(日本道路公団) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 425 |
末尾ページ | 430 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 昭和38〜42年頃に施工された道路橋の鉄筋コンクリート床板(RCスラブ)に、過大なひびわれ、コンクリートの部分的な剥落やそれに伴う舗装面の陥没などの損傷が多発して社会的な問題となった。それ以後20数年が過ぎているが、この間、鉄筋の許容応力度、配力鉄筋量、最小床版厚、床版スパン長などに関する規定に何度も変更が加えられており、最近建設された道路橋の床版には同様の問題は生じていない。しかしながら、当時建設された床版はなお多数供用されており、これらの床版の維持・管理は現在、将来ともに重要な問題である。 RCスラブの破損の主原因は、せん断耐力の不足であり、特に、断面を貫通して発生するひびわれによるスラブのせん断耐力の低下に起因すると考えることができる。本論文は、人工的な貫通ひびわれを導入して、あらかじめ損傷を受けた状態にしたRCスラブの押し抜きせん断試験を実施して、そのようなRCスラブの破壊耐力や破壊性状を検討した結果をとりまとめたものである。 5.結論 貫通ひびわれを有するRCスラブの押し抜きせん断破壊試験から得られた知見を要約すると以下のようである。 (1)貫通ひびわれを有するRCスラブの押し抜きせん断耐荷力は、載荷位置が貫通ひびわれに近づくに従って、ほぼ直線的に低下する。従って、耐力が最小になるのは、荷重が貫通ひびわれと接する位置に作用する場合である。 (2)貫通ひびわれが複数でその間隔が小さい場合には、スラブの押し抜きせん断耐荷力は低下するのではあるが、その程度は予想以上に小さいものであった。 (3)初期損傷の無いRCスラブの押し抜きせん断耐荷力を算定する前田・松井の式を、貫通ひびわれを有するスラブが任意の位置に載荷される時の耐力算定に拡張する方法を提案し、その妥当性を示した。 |
PDFファイル名 | 016-01-2070.pdf |