種別 論文
主題 横補強筋の配筋形式がコンクリートの圧縮性状に及ぼす影響について
副題
筆頭著者 孫玉平(九州大学)
連名者1 崎野健治(九州大学)
連名者2 渡辺慶一(九州大学大学院)
連名者3 田福勝(九州大学大学院)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 449
末尾ページ 454
年度 1994
要旨 1.はじめに
鉄筋コンクリート純ラーメン構造物は、通常、靭性に富む全体曲げ降伏機構を想定して耐震設計されることが望ましいとされているが、その場合に、部材の塑性ヒンジ領域に十分な塑性変形能力を保有することが保証されなければならない。梁・柱部材の変形能力を高める手法としては、主筋と直交して配筋される鉄筋(横補強筋と呼ぶ)により横補強する方法が有効であることが知られている。建築学会の終局強度型耐震設計指針には、横補強筋の配筋形式、間隔等の詳細設計によって、曲げまたは曲げと軸力を受ける部材のヒンジ部の塑性変形能力を間接的に保証している。一方、より直接的に柱・梁部材のヒンジ領域の塑性変形能力を保証・確認するには、部材断面の曲げ解析に必要なコンクリート、特に横補強筋により拘束されたコンクリート(以下コンファインドコンクリートと書く)の応力-ひずみ関係を適切に決定することが重要である。
本研究では、降伏点が約10000kgf/cm2級の高強度横補強筋により拘束された高強度コンクリート(設計強度FC=600kgf/cm2)短柱の中心圧縮実験を行い、横補強筋の量の他、横補強筋の配筋形式および太さ(直径)がコンファインドコンクリートの圧縮応力-ひずみ関係に及ぼす影響を実験的に調べた。また、著者らが提案した、横補強筋の配筋形式および直径等の影響を考慮にいれたコンファインドコンクリートの応力-ひずみ関係式の適応性についての検討も行った。
5.まとめ
高強度横補強筋により拘束された高強度コンクリート柱の中心圧縮実験を行い、横補強筋の配筋形式と直径がコンファインドコンクリートの圧縮性状に及ぼす影響を調べ、次の結論を得た。
1)コンファインドコンクリートの強度と靭性が横補強筋量の増加に伴い顕著に上昇する。また、横補強筋量が等しい場合は、複合配筋の方が外周横補強筋のみの配筋よりも拘束効果(強度の上昇および靭性の改善の度合い)が高い。
2)同量横補強筋で拘束する場合、横補強筋の太さが拘束効果、特に靭性改善効果に及ぼす影響については、間隔による影響と相互関連しているため、今後の課題となる。
3)異なる配筋形式で拘束されたコンファインドコンクリートの強度および圧縮応力-ひずみ関係を、著者らがすでに提案している式(1)と式(2)で比較的良く評価できる。
PDFファイル名 016-01-2074.pdf


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