種別 | 論文 |
主題 | 2方向水平力を受ける鉄筋コンクリート柱の変形特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 佐藤幸博(東京都立大学大学院) |
連名者1 | 芳村学(東京都立大学) |
連名者2 | 津村浩三(東京都立大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 653 |
末尾ページ | 658 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋コンクリート(以下RC)柱の2方向復元力特性に関する既往の研究では、主に柱頭へ四葉型あるいは8字型といった強制変形を与える変形制御実験が行われた。その結果、2方向水平力を受けるRC柱の主軸方向の耐力は1方向加力のものに比べ低下すること、変形を一定に保つ方向の水平力がその直交方向の変形の増加に伴い低下するという、いわゆる2方向相関(相互作用)が存在すること等が示され、"力に関する2方向相関"の様子はある程度明らかにされた。 しかしこれらの実験は、ごく僅かな例外を除きほとんどが2方向変形制御加力により行われたため、例えば、力が塑性力学でいう降伏曲面に到達した時に変形方向がどうなるか、という様な"変形に関する2方向相関"の様子は明らかにされていない。 そこで本研究では、1方向の水平力を一定に制御した状態で、その直交方向へ変形制御により繰り返し加力を行うRC柱の実験を行い"変形に関する2方向相関"の様子を考察した。 5.まとめ 1方向を一定水平力に保つ荷重制御、他方向を変形制御により加力するRC柱の実験及び関連する解析を行った結果、"変形に関する2方向相関"について以下のようなことがわかった。 (1)一定水平力方向の変形は、他方向への加力に伴い増加する。 (2)(1)の増加量は、同じ断面同士の場合は一定水平力が大きいほど、また、同じ一定水平力同士の場合は正方形断面よりも長方形断面の方(変形を加える方向のせいが大きい方)が大きい。 (3)加力時に起こる一定水平力方向の変形の増加は、鉄筋の降伏に起因し、このことはファイバーモデル及び塑性力学における塑性流れ別により説明することができる。 (4)除荷時に起こる一定水平力方向の変形の増加は、コンクリートのひび割れが開くことに起因し、このことはファイバーモデルにより説明できる。 |
PDFファイル名 | 016-01-2108.pdf |