種別 | 論文 |
主題 | 主筋の抜出しを考慮した鉄筋コンクリート柱の降伏変形の評価 |
副題 | |
筆頭著者 | 申範昊(横浜国立大学大学院) |
連名者1 | 壁谷澤寿海(横浜国立大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 701 |
末尾ページ | 706 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋コンクリート(RC)柱部材の荷重変形関係を表わす点(ひび割れ点、降伏点、最大強度点、限界変形点)を適切に評価することは、構造物の非線形解析を前提とした設計法においては極めて重要になる。従来より、RC部材の限界変形の評価法に関する理論的研究はなされつつある。また、RC柱部材において、引張側主筋の基礎からの抜出し変形が部材の変形に与える影響が大きいことが指摘されており、この種の研究もなされつつある。しかし、RC柱部材の降伏変形を理論的に評価する方法は確立されていない。 そこで、筆者らは、高強度RC柱部材の曲げ降伏時における降伏変形の評価法に関して、理論的なアプローチを試み、柱部材の降伏変形の一般的な定式化の方法を示した。 本研究は、RC柱部材の引張側主筋の基礎への定着部分を模擬した試験体より主筋の抜出し変形量を明らかにする実験を行ない、文献における引張側主筋の抜出しによる変形成分Rpの評価の適合性を検証したものである。 5.結論 本研究では、RC柱部材における引張側主筋の基礎への定着部分を模擬した実験を行ない、鉄筋の抜出し変形量を明らかにするとともに、本論の降伏変形の計算式による計算結果と既往の実験結果との比較検討より、以下の結論を得た。 (1)鉄筋径が太いほど、鉄筋の降伏強度が大きいほど引張主筋とコンクリートとの相対抜出し変形量が大きい。 (2)抜出し変形の計算結果において、計算値は全般的に実験値を過小評価する傾向にあり、鉄筋径の小さいものほど、降伏強度の低いものほどその度合いが大きい。しかし、実験値と計算値は概ね対応しており、抜出し変形の評価式は降伏変形の評価に適用可能であると考えられる。 (3)降伏変形の算定式を、曲げ変形、せん断変形、抜出し変形の和として、理論的に定式化する方法を示した。算定式は全般的に実験結果を概ね良い精度で評価している。 |
PDFファイル名 | 016-01-2116.pdf |