種別 論文
主題 プレキャスト中空PRC橋脚の地震時変形能力に関する基礎的研究
副題
筆頭著者 中井将博(ピー・エス)
連名者1 中野正則(建設省)
連名者2 高木繁(建設省)
連名者3 久保欣也(ピー・エス)
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 751
末尾ページ 756
年度 1994
要旨 1.はじめに
近年、建設分野においても、現代社会の趨勢(高齢化・環境問題等)を鑑み、現場施工の省力化・省人化・合理化等の検討が、実施されている。その一施策として構造物のプレキャスト(以下Pcaと称す)化、施工の自動化・機械化が挙げられる。本研究は、橋梁基礎から橋脚に至る一連の下部構造において、特に地上部の橋脚に着目し、そのPca化に係る基礎的検討を行ったものである。これまで、鉄筋コンクリート(以下RCと称す)橋脚に関する研究は数多く実施されている。しかし、Pca化された中空プレストレスト鉄筋コンクリート(以下PRCと称す)およびプレストレストコンクリート(以下PCと称す)橋脚に関する研究は実施されておらず、それらの挙動は明確にされていない。そこで、本研究では接合部の有無・せん断キーの有無・プレストレス量・横方向鉄筋の形状をパラメータとした、Pca中空PRC橋脚の耐震性能に係る静的水平正負交番繰り返し載荷実験を行い、今後の検討課題の抽出を行った。検討内容は、下記の通りである。(1)破壊性状の評価、(2)軸方向鋼材のひずみ分布による塑性ヒンジの発生範囲の評価、(3)帯鉄筋のひずみ分布によるその拘束効果の評価、(4)荷重〜変位・変形角等による耐力および変形性能の評価、(5)接合部の変位角・ひびわれ幅の変化等による接合部挙動の評価、(6)履歴吸収エネルギー・等価粘性減衰定数・累積吸収エネルギーによるエネルギー吸収能の評価、(7)既往の軸方向鉄筋の引き抜け量算定方法と実験値との比較、(8)既往の部材靭性率算定方法と実験値との比較。
4.まとめ
本研究より得られた主な結果をまとめると以下のようになる。
本載荷形式において、鉄筋の横断する・接着剤の塗布されていないPRC橋脚の接合部に、顕著なずれは生じなかったが、せん断キーの設置されている供試体がやや小さい傾向にある。耐力・変形性能は3供試体ともほぼ同程度であり、既往の式によって算定が行えるものと思われる。本帯鉄筋の配置方法により補強された供試体は、内部コンクリートの早期剥落もなく、十分なエネルギー吸収能を保持していたものと思われる。また、編み込み鉄筋により基部の剛性が向上したものと思われる。今後、せん断支間および軸方向鉄筋比の低減、プレストレス量の増加を行い、施工を考慮したPRC・Pca構造の挙動を確認する必要があるものと思われる。
PDFファイル名 016-01-2125.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る