種別 論文
主題 入力制御取替可能プレキャスト鉄筋コンクリート造耐震壁曲げ補強方法についての研究
副題
筆頭著者 河村博之(九州産業大学)
連名者1 浜田公也(三菱建設)
連名者2
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 805
末尾ページ 810
年度 1994
要旨 1.まえがき
筆者らは、中高層鉄骨造を対象に、1.RC造耐震壁としての機能は損なわないまま、プレファブ化し、耐火構造壁の機能も維持し、2.収縮応力、温度応力、不同沈下等による不測のひびわれを防ぎ、3.室区画改修のための移設が容易なように高力ボルトで上下ばりに接合し、4.地震時には壁の形状(開口、リブ等)に応じて、ひびわれ等の支障を生じない範囲で、且つ壁が抵抗し得るだけのせん断力を負担させることができる入力制御接合を行い、5.しかもこの接合部で粘りを持たせ、エネルギーを吸収させるダンパーの役目を果たさせる表記耐震壁システムを考え、実験を行いつつある。このシステムは、水平力抵抗部位をフレームと壁に完全に分離し、壁はプレキャストRC造とする。取付は壁脚部は高力ボルトにより、幅木とコンクリート床厚内で接合し、頭部は天井内で図-2(a)のように完全弾塑性型に近い荷重-変形履歴特性を持ち、塑性変形能の大きな人力制御金物による人力制御接合を行うものである。設計手順は、先ず各壁にひびわれ等の損傷を生じない上限のせん断荷重を求め、この荷重より若干下回る荷重で降伏する人力制御金物を壁上部に挿入する。従って壁には入力制御金物の降伏荷重以上の応力は生じない。次に壁脚部はこの荷重以上の強度を有するようにせん断抵抗接合と曲げ抵抗接合を行う。フレームは設計荷重からこの壁の総人力制御荷重を減じた荷重について設計を行う。このときフレームと人力制御耐震壁の変形条件は図-2(b)の条件を満たす必要がある。δLCWYを小さくするためには、壁自身と壁脚部の接合部分の水平和性ができるだけ大きくなるようにせねばならない。
本報告は表記耐震壁の曲げひびわれ発生荷重を大きくして、負担せん断力を大きくし、且つ変形条件を満たすために、曲げによる水平剛性が大きくなる曲げ補強方法と接合方法を模索するために、曲げ補強筋に普通丸鋼および平鋼を用い、丸鋼にはアンボンドストレスを導入した場合としない場合について、また接合金物は曲げ補強筋を直接接合した場合と別アンカー金物を接合した場合について実験を行い、それらの力学的性状を検討し、有効な接合方法を求めたものである。
5.まとめ
表記耐震壁の曲げ補強方法および曲げ抵抗接合方法を7種類について実験した結果、曲げ補強筋に普通丸鋼を用い、この丸鋼に直接接合金物をボルト締めし、アンボンドストレスを導入するR-Pタイプの接合方法が最も性能が良いことが明らかになった。更に、この接合方法での水平荷重時の回転変形量を概算した結果、許容変形量も十分満足することが明らかになった。
PDFファイル名 016-01-2134.pdf


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