種別 論文
主題 段階的に増大する持続荷重下のRC部材の変形と付着性状
副題
筆頭著者 氏家勲(宇都宮大学)
連名者1 佐藤良一(宇都宮大学)
連名者2 北條泰秀(宇都宮大学大学院)
連名者3 鳥取誠一(鉄道総合技術研究所)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 907
末尾ページ 912
年度 1994
要旨 1.まえがき
鉄筋コンクリート構造物に作用する死荷重は建設から供用に至るまでに必ずしも一定ではなく、また、供用後にも補修・補強される場合、荷重はさらに増加することもありうる。このような一定ではない持続荷重が作用する場合の鉄筋コンクリート部材の長期変形挙動は一定の持続荷重が作用した場合と異なることが既に報告されているが、十分に明らかとはなっていない。
本研究は一定の持続荷重を与えた曲げ実験と段階的に荷重を増大させた持続曲げ載荷実験を実施して、それぞれの付着特性を把握するとともに、荷重履歴の影響がRC部材の長期の変形およびひび割れ幅に及ぼす影響を実験的および数値解析的に検討したものである。
5.まとめ
荷重の履歴を影響因子とする長期の持続実験を実施し、変形、ひび割れ幅、付着応力等について検討した結果、本研究の範囲内で以下のような結果が得られた。
1)静的載荷後21日目に荷重を増加させた場合の実測平均コンクリートひずみは有効弾性係数法による解析値とほぼ一致し、比較的早期に持続荷重が大きくなる場合にはその影響は小さい。しかし、210目に荷重を増加させた場合にはコンクリートひずみは一定の持続荷重の場合より小さくなり、荷重履歴の影響が認められた。
2)平均鉄筋ひずみは荷重を増大させる時期によらず、荷重履歴の影響を受け、一定の持続荷重を受けた場合よりも小さくなった。その程度は鉄筋応力度が小さい場合の方が大きかった。
3)静的載荷後210日目に鉄筋応力度で1500kgf/cm2の持続荷重に増大させた場合の平均曲率は荷重履歴の相違が平均圧縮部コンクリートひずみおよび平均鉄筋ひずみに及ぼす影響が小さくなることより一定の持続載荷のものより約15%小さくなった。
4)一定の持続荷重が作用する場合には、平均付着応力は約200日までは徐々に滅少し、その後はほとんど一定の値となった。一方、荷重を段階的に増大させた場合には荷重の増大の時に付着剛性が大きくなることにより、平均付着応力が一定の持続荷重の場合より大きくなることが明らかとなった。これにより、変化する荷重履歴を受けた供試体の平均ひび割れ幅は一定の持続荷重が作用しているものに比べて荷重を増大させる時期によらず小さくなった。
PDFファイル名 016-01-2151.pdf


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