種別 | 論文 |
主題 | 引張軸力を受けるPC部材の耐荷力特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 森田信彦(オリエンタルコンサルタンツ) |
連名者1 | 岩永巧(阪神高速道路公団) |
連名者2 | 幸左賢二(阪神高速道路公団) |
連名者3 | 金海鉦(国際建設技術研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 931 |
末尾ページ | 936 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 圧縮軸力および曲げモーメントが作用するPC部材については、種々の実験・解析が実施され、その部材耐荷力および変形挙動の評価手法はある程度確立されている。一方、引張軸力および曲げモーメントが作用するPC部材については、従来その適用例が少なかったこともあり、終局時挙動の実験的検討はきわめて少ない状況にある。しかしながら、最近の新構造形式の開発に伴って、斜版付箱桁橋や吊床版橋のように、使用状態(設計荷重時)ではPC部材として圧縮力が卓越しているものの、終局状態では引張軸力によって断面が決定される構造が増加しつつあり、引張軸力により部材全断面もしくはその大部分が引張状態となることによって破壊に至る構造形式が増えている。このような構造形式の終局時挙動を適切に評価するためには、引張軸力作用下における部材耐荷力・変形挙動等について十分把握しておく必要がある。本研究は、現在計画中の斜版付箱桁橋をモデル橋とし、引張軸力と曲げモーメントの比率をパラメーターとして、引張軸力を受けるPC部材の耐荷力・変形挙動について評価したものである。 4.まとめ (1)引張軸力および曲げモーメント作用下での部材挙動に着目した実験を実施したが、いずれも基部における曲げ破壊であった。 (2)既存の応力-ひずみ関係および使用材料の終局ひずみにより定義したNu-Mu関係の計算値は、低軸力タイプおよび高軸力タイプの実験値と比較的よい一致を示した。軸力のみの場合については、軸力載荷装置の変形拘束により計算値と実験値はかなりのずれが認められた。 (3)変形挙動の計算値についても、低軸力タイプおよび高軸力タイプの実験値とよい一致を示した。ただし、鋼材の抜け出しの影響が顕著であり、部材の変形性能を評価する上で重要な要因であると考えられる。 今後は、以上の結果を実橋の詳細な耐荷力解析に反映させていく予定である。 |
PDFファイル名 | 016-01-2155.pdf |