種別 | 論文 |
主題 | 純ねじりを受けるPRCはりの終局耐力へのプレストレスの影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 釆尾直久(立命館大学大学院) |
連名者1 | 児島孝之(立命館大学) |
連名者2 | 高木宣章(立命館大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 937 |
末尾ページ | 942 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに ねじりが設計上問題となるのは、地震時における非対称橋脚や立体ラーメン構造形式を採用した橋梁などである。このような場合、部材には、一方向でなく正負のねじりモーメントが作用する場合が多い、土木学会「コンクリート標準示方書」では、プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)部材の終局ねじり耐力を鋼材の降伏が先行する場合には、終局限界状態でプレストレスが消失するとして鉄筋コンクリート(RC)部材と同様に求めてよいことが規定されている。しかし、PRC部材の終局ねじり耐力は、導入プレストレス量の影響を受け、導入プレストレス量の小さいはりでは、示方書による終局ねじり耐力算定式による理論値よりもかなり低くなるとともに、ある程度のプレストレス導入量があれば、実験値と理論値が良く一致することが指摘されている。 本研究では、スターラップ間隔を、スターラップのせん断流と軸方向綱材のせん断流とがほぼ等しくなる5cmから一般的な配筋である10cmまで投階的に変化させたPRC部材の正負交番純ねじり載荷試験を、導入プレストレス量を要因として行い、終局ねじり耐力に及ぼすプレストレス量の影響を、ねじり耐荷機構から検討を行った。 4.結論 軸方向綱材とスターラップの降伏強度が大きく異なるようなPRCはりの純ねじりに関する本研究で得られた結果を要約すると以下のとおりである。 (1)終局状態において、スターラップは降伏するがPC鋼棒が降伏しないPRCはりでは、終局ねじり耐力を高めるために導入プレストレス量を大きくすることが必要である。 (2)しかし、PC鋼棒とスターラップのせん断流をほぼ等しくしたPRCはりでは、多量のプレストレスを導入しても、実験値は立体トラスに基ずく理論値よりかなり小さい値となる。 (3)そのようなPRCはりでは、終局時の圧縮ストラットの角度が、初期ねじりひびわれの角度よりかなり大きくなり、立体トラスの耐荷機構が効果的に機能していないものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 016-01-2156.pdf |