種別 | 論文 |
主題 | 外ケーブルによるせん断補強効果に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 近藤悦郎(ショーボンド建設) |
連名者1 | 睦好宏史(埼玉大学) |
連名者2 | 高橋博威(埼玉大学大学院) |
連名者3 | 佐野正(ショーボンド建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 1015 |
末尾ページ | 1020 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 最近、コンクリート構造物の早期劣化による耐力低下や道路構造令の設計荷重変更などによって、既設コンクリート構造物の補強の必要性が増してきている。外ケーブル工法は、構造物の供用中にも施工することが可能であるなど、補強工法のひとつとして注目されている。これまでの研究をみてみると、曲げを受ける外ケーブルPC部材の力学的特性あるいは補強効果に関する研究が盛んに行われている。外ケーブルによる補強は曲げだけでなくせん断に対しても効果を期待できると考えられ、せん断耐力がどの程度増大するのかを明確にしておく必要があると思われる。例えば、曲げ先行型で設計されたRCあるいはPC部材を外ケーブルによって補強する場合、曲げ補強が卓越すると、破壊形式がせん断破壊へ移行することが考えられる。しかし、外ケーブルによるせん断補強効果に関する研究は、ほとんど行われていないのが現状である。 本研究は、外ケーブル方式でプレストレスを導入した場合のせん断補強効果についての基礎資料を得ることを目的に、せん断補強筋量を少なくしたRCはり供試体を用いて実験的に検討した。 4.まとめ 今回の実験的研究により得られた結果をまとめると以下のとおりである。 1)プレストレスを導入することによって、せん断ひび割れの発生荷重が約68%大きくなった。 2)プレストレスを導入することによって、曲げ耐力が約28%増加し、せん断耐力が約13%増加した。 3)RCの状態であらかじめせん断ひび割れが発生している供試体にプレストレスを導入するような場合でも、補強効果が期待できる。 以上、スターラップ量を少なくしたRC供試体に対して、外ケーブル方式でプレストレスを導入してせん断補強効果を検討したが、実構造物への適用にあたっては設計方法の確立が重要であり、今後さらに研究を進める予定である。 |
PDFファイル名 | 016-01-2169.pdf |