| 種別 | 論文 |
| 主題 | 炭素繊維メッシュ補強モルタル板の基本的性質に関する研究 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 佐藤裕一（大林組） |
| 連名者1 | 藤井栄（京都大学） |
| 連名者2 | 森田司郎（京都大学） |
| 連名者3 | |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 16 |
| 号 | 2 |
| 先頭ページ | 1123 |
| 末尾ページ | 1128 |
| 年度 | 1994 |
| 要旨 | 1.はじめに 炭素繊維はセメント系材料と組み合わせることにより、新しい複合材料を生み出す可能性を持つ。炭素繊維を格子サイズ10mm程度のメッシュに加工し、これをモルタル板の補強材として用いれば、ひび割れの分散効果やモルタル板の各種応力下における耐力・剛性の著しい改善が期待され、建築物の外装材や柱、梁、壁などの薄肉恒久型枠、構造部材としての利用も考えられる。 本研究では格子サイズ10mmまたは5mm、1束線当たり公称耐力1600Nまたは800Nの5種類の炭素繊維メッシュと、シリンダー圧縮強度100MPaのモルタルを用いて、厚さ10mmから20mmの薄板を作成し、その基本的な力学的性質を検討するため、曲げ、付着、引張、せん断の各試験を行った。試験結果から、ひび割れ分散効果の定量化、およびメッシュ枚数、束線数、補強方向による影響の定量化を試み、同時にその力学的挙動の解析的予測を行った。 3.まとめ 以上の考察より次の3点が明らかとなった。 (1)モルタル板に埋め込まれた炭素繊維メッシュのひび割れ分散効果は、埋め込まれるメッシュ枚数の増大により、また加えられる力の方向と直交する方向の束線本数を増大させることにより顕著となる。 (2)モルタル板内の炭素繊維メッシュの引張耐力は、メッシュ枚数、束線数、補強方向により影響を受けるが、これらの影響は実験式により定量化できる。局所曲げ効果による耐力低下の評価は特に重要である。斜め方向引張試験におけるモルタル板内での耐力は軸方向引張試験の際の66％程度であった。 (3)炭素繊維メッシュ補強モルタル板の基本的な力学的性質は、断面分割法による曲げ解析、ばねモデルによる付着解析、Collinsの研究に基づくせん断解析手法によって予測できる。 |
| PDFファイル名 | 016-01-2187.pdf |