種別 論文
主題 ウェブに鋼材を用いたPC桁の模型試験
副題
筆頭著者 中山弥須夫(東日本旅客鉄道)
連名者1 吉見学(東日本旅客鉄道)
連名者2 永谷建(東日本旅客鉄道)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
16
2
先頭ページ 1205
末尾ページ 1210
年度 1994
要旨 1.はじめに
線路上空において駐車場などに利用される人工地盤を支持する長大スパン桁を想定した合理的な複合断面の基本形を吉見らがすでに提案している。提案された桁はいずれも上フランジをコンクリートとデッキプレートの複合断面とし、ウェブおよび下フランジに鋼材を用い、さらに外ケーブルにより下フランジの鋼材にプレストレスを導入した構造形式となっている。こうした構造は次のような特徴がある。
(1)主構造を鋼構造とすることにより架設重量の軽減が図れる。
(2)下フランジに鋼材を用いることにより、鉄筋、型枠組を省略することができ、現場での施工性が向上する。また、通常のPC桁が下縁の引張応力を0(kgf/cm2)となるように設計するのに対して、鋼材の持つ許容引張応力度1600(kgf/cm2)を効果的に利用できる。
特にウェブに波型鋼板を用いた構造は架設重量の軽減、せん断座屈強度の増大、プレストレスを下縁に有効に導入できるといった特徴があり、新潟県の新開橋などに用いられている。
現在、ウェブに波型鋼板を用いた桁の曲げ応力度の算定はウェブを無視した断面において行われているが、この方法の妥当性は有限要素法で確認されている。そこで今回、このタイプの桁の曲げ応力度の算定方法の妥当性を確認するため、試験体を製作し、静的載荷試験を行ったので、その結果を報告する。
5.まとめ
波型鋼板をウェブに用いた構造について、本論文で確認した事項は以下の通りである。
(1)試験体の破壊性状は、下フランジの鋼板の降伏により試験体の剛性が落ち、上フランジのコンクリートの圧壊によって破壊した。これは一般PC桁の破壊性状と同じである。
(2)たわみ性状は、弾性域においてウェブ部分を無視した断面により単純なはりとして解析を行った場合とほぼ等しい。また、応力およびひずみ性状もたわみ同様であり、応力の値もほぼ一致する。従って、たわみおよび曲げ応力度の計算手法として、ウェブを無視した断面により通常のPC桁と同様の計算方法を用いてよいと言える。
(3)破壊荷重の検討には、上フランジのコンクリートが終局に達するとして、既往のPC桁の手法を簡易的に用いてよいと言える。ただし、精解を求める際は他の手法による検討が必要である。
PDFファイル名 016-01-2201.pdf


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