種別 | 論文 |
主題 | 柱RC・梁Sを用いた混合構造柱梁接合部のせん断性能に関する解析的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 米澤健次(千葉大学大学院) |
連名者1 | 野口博(千葉大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 1247 |
末尾ページ | 1252 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 近年、日米共同研究においてハイブリッド構造に関する研究が始まり、柱RC・梁Sで構成される混合構造接合部に関する研究が、各研究機関で活発に行われ、様々な接合形式が提案され、その妥当性や応力伝達機構の解明のため、実験が数多く行われている。 しかし、研究の方法としては、主に実験に基づくものが殆どであり、混合構造接合部のせん断抵抗機構および支圧抵抗機構等に関しては、概念的なものが多く、内部応力伝達機構の考察に基づいた評価は十分に成されていないのが現状である。 本研究では、主に混合構造接合部における解析手法の確立を目指し、応力伝達機構を解析的に明らかにすることを目的として、既往の実験試験体を対象とした三次元非線形有限要素解析を行った。そこで、鋼板とコンクリート間の応力伝達機構を接合要素を用いて表現し、既往の実験結果との比較を行った上で、解析モデルの妥当性及び、混合構造接合部の応力伝達機構の検討を行った。 8.まとめ 本研究では、柱RC・梁Sの混合構造接合部(梁貫通形式)における解析手法の確立を目指して、既往の実験試験体について三次元有限要素解析を行い、その応力伝達機構の検証を行った。本研究で得られた結論を、まとめて以下に示す。 1)本解析では、鋼板とコンクリート間に接合要素を用いて、その界面における開閉およびすべりを表現することで、実験結果を良好に追跡することができた。なお、鋼板とコンクリートの応力-すべり関係のモデル化に関しては、今後の課題である。 2)鋼板とコンクリート間の界面に開閉およびすべりの有無が、全体の挙動に対して大きな影響を及ぼすことがわかった。 3)梁貫通形式の混合構造接合部における応力伝達機構およびせん断抵抗機構を、解析的に考察を行い、検証することができた。 4)今後、鋼板とコンクリートの界面における応力伝達のモデル化について、実験的に明確にし、三次元有限要素解析の精度の向上を図り、各接合部の補強方法による影響、接合部せん断有効体積の評価、補強方法による支圧抵抗機構の違い、および各せん断抵抗要素の負担割合等、実験では得ることの難しい項目を、解析結果を基に検討していく必要がある。 |
PDFファイル名 | 016-01-2208.pdf |