種別 | 報告 |
主題 | 明石海峡大橋4Aアンカレイジにおける高流動コンクリートの品質 |
副題 | |
筆頭著者 | 有馬勇(本州四国連絡橋公団) |
連名者1 | 竹口昌弘(本州四国連絡橋公団) |
連名者2 | 櫻井重英(熊谷組) |
連名者3 | 林順三(熊谷組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 25 |
末尾ページ | 30 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 明石海峡大橋4Aアンカレイジはコンクリート総量が約24万m3(基礎部:約9万m3、躯体部:約15万m3)に達する大規模構造物であり、高流動コンクリートによる打込みを1992年5月より実施している(写真−1)。本工事では、1)鉄筋・アンカーフレーム等の鋼材が輻輳する箇所に確実にコンクリートを充填すること、2)1回のコンクリート最大打込み量が約2000m3と大量であることから締固め作業を大幅に軽減することを目的として、高流動コンクリートを採用している。当該構造物のうち、基礎部については1992年12月に二成分系高流動コンクリートによる打込みが完了しており、高流動コンクリートの優れた品質および施工性が確認されている。本工事では、引き続き基礎部と同様の施工方法で、三成分系低発熱型セメントを使用した高流動コンクリートによる躯体部の打込みが続けられており、二成分系高流動コンクリートと同等の品質および施工性が得られている。本稿は、当該構造物に打込まれた三成分系高流動コンクリートの品質について報告するものである。 8.まとめ 4Aアンカレイジ躯体部に打込んだ三成分系高流動コンクリートの品質についてまとめると以下のようになる。 (1)ポンプ圧送により、打込み地点で製造時より10cm程度のスランプフローロスが認められたが、50cm以上のスランプフローであればほとんどバイブレータを使用しなくても充分な平坦性が得られた. (2)B型粘度計により測定したモルタル部分の塑性粘度は、高流動コンクリートの材料分離抵抗牲を管理する上で有効であった。 (3)標準供試体の圧縮強度は、二成分系高流動コンクリートの場合に比較して若干低くなっているが、材齢91日の圧縮強度は350kgf/c m2と要求品質(設計基準強度f’ck=240kgf/ m2)を充分満足しており、且つ変動係数も4.4%と小さく、安定した品質であった。 (4)流動距離の違いによる粗骨材量および圧縮強度の差は小さく、均質なコンクリートが打ち込まれていることが確認された。 (5)高流動コンクリートのフレッシュ性状は単位水量の変動の影響を受けやすいため、本工事におけるような骨材の表面水率安定化対策あるいは変動に対応できる管理が必要である。 (6)高流動コンクリートは、ポンプ圧送後の打込み地点で製造時に比べて、スランプフローは低下する傾向が認められることから、品質管理値は適切な許容範囲を設定することが必要である。 |
PDFファイル名 | 016-02-1001.pdf |