種別 | 報告 |
主題 | コンクリート構造体の含水率およびひずみ測定結果 |
副題 | |
筆頭著者 | 長尾覚博(大林組) |
連名者1 | 中根淳(大林組) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 585 |
末尾ページ | 590 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 構造体コンクリートの強度発現、弾性係数の変化および乾操収縮に影響を与える各種要因のうち、含水率の影響が大きいことは既往の研究からも明らかである。しかし、実構造体の含水率の実態を長期的に調査した例はほとんどなく、乾燥を伴う実部材の強度特性を的確に評価し得ないことの他、ひびわれの主要な原因である実部材における乾燥収縮ひずみの把握が困難なのが現状と考えられる。そこで本報では、コンクリート打込後約13年にわたり実際に施工された構造体コンクリート各部材の含水率およびひずみの経時変化を測定し、その長期的な挙動の実態を示した。 4.まとめ 今回の測定結果をまとめると以下の通りとなる。 (1)部材内部の含水率分布は部材寸法、環境条件、仕上げ材により影響を受け、断面内外の含水率の差は部材寸法が大きいほど、また初期材齢ほど大きい。 (2)部材の平均含水率は材齢の経過と共に条件により差異があるものの長期的に低下する。また含水率の変化は部材寸法、環境条件、仕上げの種類により影響を受け、部材寸法の小さいもの、また室内に位置する部材ほど含水率の低下が大きい。 (3)温度変化による影響を除いた部材のひずみは含水率の変化と密接な関係が認められ、乾燥に伴う部材の自由ひずみを評価をする上で含水率が有効な指標になるものと思われる。 今回の測定結果により、実構造体におけるコンクリート部材の含水率およびひずみについて長期的な経時変化の実態を示すことができた。測定方法の長期安定性の課題も残されているが、これらの結果がコンクリート部材の乾燥と強度、弾性係数との関係あるいは乾燥収縮ひびわれを、実構造物との対応で評価する際の資料になるものと考える。 |
PDFファイル名 | 016-02-1096.pdf |