種別 | 報告 |
主題 | 既存地下鉄構造物のコンクリート圧縮強度と中性化深さ |
副題 | |
筆頭著者 | 田底成智(中央復建コンサルタンツ) |
連名者1 | 乾広海(大阪市交通局) |
連名者2 | 杉原和彦(大阪市交通事業振興公社) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 1 |
先頭ページ | 935 |
末尾ページ | 940 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 大阪市営地下鉄は、昭和8年に開業して現在60年以上を経過している。この間に鉄軌道および中量軌道を併せて総営業延長は112.4kmに及ぶ。これらの地下鉄構造物は形態が多様でかつ力学的にも異なるので、各々の形態に応じた保守を行うために、全般診断を目的とした1次調査から、個別診断を目的とした2次・3次調査に至るまで実施している。 本報告では、これらの調査データのうち、経過年数30年以上の実構造物の現状を、コンクリート圧縮強度と中性化深さの分布状況に着目して報告する。 5.終わりに 以上、地下鉄構造物の現状をコンクリート圧縮強度と中性化探さに着目して報告してきたが、内容をまとめると次の通りである。 1)戦前、戦後を通じて、コンクリート圧縮強度の平均値は365kgf/cm2程度でほぼ等しいものの、戦前のものは強度のばらつきが大きい。 2)コンクリート表面にモルタルを塗布したものは、中性化抑止の効果が高い傾向にある。 3)無処理部の中性化は、当該位置における施工年ごとのコンクリートの品質や環境に影響されるが、経過年数の増加につれて、中性化深さのばらつきが拡大する傾向が認められた。 4)コンクリート品質の1要素としてのコンクリート圧縮強度と中性化深さの関係を求めたが、コンクリート強度が高いほど、中性化深さは小さい傾向にある。 現在我々は1次調査を継続するとともに、中性化抑止に表面塗布が効果の高い点に着目して、最適な表面塗布材料選定のための実験を試みている。今回の報告は1次調査の中間段階に位置するものであり、今後の調査データをまとめた最終報告は別の機会に行うこととする。 |
PDFファイル名 | 016-02-1155.pdf |