種別 | 報告 |
主題 | 高強度材料を用いたRCプレキャスト柱に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 成瀬忠(前田建設工業) |
連名者1 | 川崎清彦(前田建設工業) |
連名者2 | 辻田耕一(前田建設工業) |
連名者3 | 今野修(前田建設工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 16 |
号 | 2 |
先頭ページ | 775 |
末尾ページ | 780 |
年度 | 1994 |
要旨 | 1.はじめに 高層RC造建築では、明快な純ラーメン構造がよく用いられる。大地震時には梁降伏型の全体降伏機構を実現させるために梁端部と1階柱脚を降伏ヒンジとすることが多く、なおかつ外柱では地震時に大きな変動軸力が生じるため、必要な水平耐力を保持するには靭性に富んだ柱の耐震性能が要求される。一方、施工の省力化から柱と梁をプレキャスト化する工法の確立に当たり、柱をフルプレキャストとした場合、柱頭、柱脚の打継ぎ部に対する性能を確認する必要がある。 本研究は、50階クラスの集合住宅RCラーメンプレハブの1階プレキャスト(以下、PCaと称す)柱を想定した高軸力下での耐力変形性能および打継ぎ部の一体性を確認することを目的とし、実験的に性状を明らかにしたものである。 5.まとめ (1)破壊モードは、PC-1試験体が、曲げ降伏後のコンクリートの圧縮破壊、PC-2試験体が、鉄筋降伏による曲げ破壊、PC-3、4試験体は、曲げ降伏後の主筋の座屈を伴ったコンクリートの圧縮破壊であった。PC-3、4試験体のひび割れ発生状況を比較するとほぼ同様であったが、PC-3試験体のスリーブ部分ではひび割れが少なかった。 (2)一定軸力のPC-1、2試験体の荷重-変形関係は、安定した紡錘型のループを描き、最大耐力以降耐力は83%までしか低下しなかった。 変動軸力のPC-3、4試験体は、正加力ではR=5/1000radまでは安定したループを描き、R=20/1000radの間では最大耐力後も耐力を維持した。R=20/1000rad以降は耐力低下が見られた。負加力では、若干のスリップ性状が見られた。 (3)打継ぎ部での水平ずれ変位は、大変形のR=±30/1000radで軸力のないPC-2試験体が最も大きく3mm程度であったが、全体変形に占める割合は3.6%程度であり構造性能上は問題ない。また変動軸力のPC-3、4試験体では±R=10/1000radまで変位に差がなかったので打継ぎ部での一体性が確認された。 (4)最大耐力の実験値と計算値の比較は、軸力ゼロで精算式、軸力N=0.6cNuでは略算式が良く対応していた。 |
PDFファイル名 | 016-02-2129.pdf |