種別 | 論文 |
主題 | 海洋鉄筋コンクリート構造物中の鉄筋の腐食に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 後藤幸正(東北大学) |
連名者1 | 三浦尚(東北大学) |
連名者2 | 田代権一(東北大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 2 |
号 | |
先頭ページ | 13 |
末尾ページ | 16 |
年度 | 1980 |
要旨 | 1.序言 鉄筋コンクリート構造物が海洋環境にさらされる場合、コンクリート中の鉄筋腐食の問題は耐久性にとって大変重要であり、かつ、未解決のことが多い分野である。また、実際に用いられる鉄筋コンクリート構造物においては、外力が作用した時、一般に、引張鉄筋周辺のコンクリートにはひびわれが発生していると考えられ、このようなひびわれ部においては局部的な腐食の進行が懸念される。したがって、コンクリート中の鉄筋腐食の問題は、かぶりコンクリートに包まれてひびわれが発生していない部分で検討するばかりではなく、ひびわれ部でも検討することが重要である。ひびわれが発生している鉄筋コンクリート部材が海水に接した場合の鉄筋腐食の原困としては、ひびわれから海水が鉄筋まで浸透して鉄筋表面の不動態被膜を破壊し、次いで外部からの酸素や水分の供給によってさびが進行して行くと思われる。したがって、本研究では、まず始めに、鉄筋コンクリートのひびわれ部から鉄筋への海水の浸透する様子を調べ、次に、そのようなひびわれが発生した鉄筋コンクリート部材が海水に接した時の鉄筋のさびの発生および進行状態を、現場実験および実験室における促進試験によって調べ、鉄筋腐食におよぼすかぶり、鉄筋応力、骨材の性質等の影響について検討した。一方、鉄筋コンクリート部材に実際に生ずるひびわれ幅は、かぶり・鉄筋の引張応力度等の条件が一定であっても、ある範囲内でばらつくものである。従って鉄筋腐食の研究を行なう場合には安全のために、また条件を一定にするためにそれらのばらつきの内の最大のひびわれ幅を用いて実験をした方が良いと考えられる。そして本研究においては、予備実験により最大ひびわれ間隔をあらかじめ求めておき、ひびわれが最大ひびわれ間隔で生ずるように、人為的にひびわれを制御した供試体を用いて実験を行なった。 |
PDFファイル名 | 002-01-0004.pdf |