種別 論文
主題 コンクリート中でのエポキシ樹脂塗装鉄筋の耐食性
副題
筆頭著者 白川潔(住友金属工業中央技術研究所)
連名者1 三上尚人(住友金属工業中央技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 25
末尾ページ 28
年度 1980
要旨 1.緒言
 海砂使用コンクリートの増大および海洋コンクリート構造物の出現により、鉄筋の腐食とコンクリート構造物の劣化が大きな問題となっている。このような塩分による腐食対策の一つとして、エポキシ樹脂塗装鉄筋が米国で初めて1973年、高速道路の床版鉄筋に用いられた(1)。これはコンクリート中に塩分がある場合は勿論のこと、コンクリートにひびわれが生じても防錆効果が期待できるが、使用開始してから日も浅いので耐食性については必ずしも十分解明されているとはいいがたい。(2)(3)ここでは、エポキシ樹脂の種類、膜厚、塗膜の疵、鉄筋のかぶりがエポキシ樹脂塗装鉄筋の耐食性におよぼす影響を、温海水中での促進暴露試験(期間:6ケ月)と干満帯での自然暴露試験(同:1ケ年)により調査したので、その結果を報告する。
4.結言
 かぶり2cm、4cm、7cmのコンクリートで被覆したエポキシ樹脂塗装鉄筋に3000kg/cm2の引張応力を導入してコンクリートにひびわれを生ぜしめた後、応力を2000Kg/cm2に保持して促進暴露と自然暴露試験を行なった結果、以下の諸点が判明した。(1)エポキシ樹脂塗装鉄筋は優れた耐食性を示し、100μmの塗膜でもひびわれからの海水浸透に対して鉄筋を保護し、塗膜自体に異常は認められない。(2)鉄筋が発錆するのは塗膜に疵がつくことによって素地が露出した場合であるが、かぶり4cmで素地露出面積が数パーセントでも発錆面積率が3%以下(促進暴露)、1%以下(自然暴露)と小さい。なお、現実には連続疵よりも分散疵が多いので、発錆面積率はさらに小さくなると考えられる。(3)鉄筋応力を一定とした場合には鉄筋のかぶりが厚くなるにつれて発錆面積は小さくなる。現在、両試験を引き続き実施中であるので、促進暴露と自然暴露との関係については別途報告する。なお、本研究を実施するに当たり、早稲田大学土木工学科関博助教授より種種御指導を賜わったことを付記し、謝意を表する。
PDFファイル名 002-01-0007.pdf


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