種別 論文
主題 急冷高炉スラグ細骨材の高強度コンクリートへの適用に関する基礎研究
副題
筆頭著者 長滝重義(東京工業大学)
連名者1 坂井悦郎(東京工業大学)
連名者2 沢田勝(東京工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
2
先頭ページ 49
末尾ページ 52
年度 1980
要旨 1.まえがき
 急冷高炉スラグ砂特に水砕砂をコンクリート用細骨材に適用すべく数多くの研究がなされるとともに、使用基準作成に関する検討1)も加えられている。水砕砂を細骨材として用いたコンクリートは、その潜在水硬性のため湿潤状態では力学的性状が著しく増進し、乾燥収縮の値も川砂を用いたものに比して小さいなどの特徴を有しているが、一方乾燥状態に置かれると力学的性状が低下することやオートクレーブ養生の効果が少ないなどの欠点も指摘されている2)3)。水砕砂をプレキャスト製品特に高強度プレキャスト製品に適用することについては、水砕砂の品質が脆弱であること、初期強度が低いこと、オートクレーブ養生の効果が少ないこと等により一般的には不利と考えられる要因が多いが詳細な検討はほとんどなされていない。本研究は、これらの観点から養生条件や高性能減水剤の添加量および遠心締め固め効果が水砕砂および試作段階にある風砕砂等の急冷高炉スラグ砂を用いたコンクリートの力学性状に及ぼす影響について、スラグ砂の反応と関連させ考察を加え、それらをもとに急冷高炉スラグ砂の高強度コンクリートへの適用性について、川砂の場合と比較検討したものである。
4.まとめ
 急冷高炉スラグ砂を高強度コンクリートへ適用することは可能であるが、川秒と同等の圧縮強度を得ようとする場合には次のことに注意をする必要がある。セメント水比の大きい所で、水中養生においては水砕砂の潜在水硬性はあまり発揮されず、蒸気養生で可能となる。オートクレーブ養生における水砕砂の反応はSP添加量の増加により激しくなり強度増進が著しい。また、混合砂でSP添加量を増加させた場合は、すべての養生において、川砂を用いたものと同一の圧縮強度を示すが、風砕砂単独では川砂を用いたコンクリートと同等の圧縮強度を得ることは難しい。なお、遠心締め固め効果は、急冷スラグ砂を用いた場合、それほど期待できず、この点を考慮する必要がある。最後に、本研究は鉄鋼連盟コンクリート用高炉スラグ細骨材標準化研究委員会活動の一環として行なったことを付記する。
PDFファイル名 002-01-0013.pdf


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