種別 | 論文 |
主題 | 各種岩石骨材とセメントペーストとの付着性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 森野奎二(愛知工業大学) |
連名者1 | 山口典良(愛知工業大学) |
連名者2 | 内藤幸雄(愛知工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 2 |
号 | |
先頭ページ | 93 |
末尾ページ | 96 |
年度 | 1980 |
要旨 | 1.まえがき コンクリート骨材とセメントペーストの付着機構、界面の性状などについては、最近の微細構造の観察装置の発達とも相まって、急速に解明されてきた。1)−6)これらは主としてセメントの挙動に重点が置かれているので、本研究では骨材の岩質との関係においてとらえてみた。骨材は、粒径、形状、表面粗さおよび岩種が異なるうえに、同一岩種であっても、その石質を支配する造岩鉱物や二次鉱物の種類、量、寸法、形態および組織のち密さなどの、微視的な状態が非常に変化している。一方、セメントペーストを構成するC−S−H、C−A−H、C−A−S−HおよびCa(OH)2などは、W/C、養生温度、材令で変化する。界面ではこの多様な両材料が組み合わされるので、その付着の挙動は複雑で変化に富む。このような付着の性状を限られた少数の試料から求めてみても、それは1つの傾向をとらえたに過ぎないものとなろう。普遍的な性状を把握するには、まず、付着性状に影響を及ぼす主要因は何であるかを見い出す必要がある。すでに、セメントのCa(OH)2の挙動が付着性状の主要因であることは指摘きれている1)が、本研究では、骨材の石質が異なった場合にはその挙動はどのようになるかを把握しようとした。そこで、各種の骨材について、表面粗さ別に付着強度を測定し、併せて、その破断面の微細構造を観察し、付着強度と付着状態を対比させて検討した。 5.まとめ (1)骨材とセメントペーストの引張付着強度は、界面の欠陥箇所の影響を受け易い。この欠陥となるものは、骨材では、鉱物のへき開面、二次鉱物、多孔質な部分および膨張性物質の生成などである。(2)骨材の組織が密で、骨材を構成する鉱物に有害な作用がないと、付着強度はペーストの強度と同等になる(長石)。さらに、Ca(OH)2と反応すると付着力がペースト強度を上まわる湯合がある(チャートにこの徴あり)。(3)概して表面粗さが粗の方が強度は高いが、(1)、(2)との関係などで単純ではない。(4)Ca(OH)2の付着への影響は大きい。 |
PDFファイル名 | 002-01-0024.pdf |