種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの全応力度−ひずみ度関係に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 鈴木計夫(大阪大学) |
連名者1 | 中塚佶(大阪大学) |
連名者2 | 出口兼(和歌山県庁) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 2 |
号 | |
先頭ページ | 265 |
末尾ページ | 268 |
年度 | 1980 |
要旨 | 1.まえがき 最大応力度以降の下降部を含む、コンクリートの全応力度−ひずみ度関係(以下全S−S関係と略記)は曲げ部材の終局性能とくに変形性能に大きな影響を与えるため、その性状の解明は変形性能も考慮する設計法を確立していく上での重要な研究課題と考えられる。試験体がその最大耐力以降で試験機の剛性によって起す急な破壊のために、困難であったコンクリートの全S−S関係の測定が、複雑なあるいは高価な剛性試験機を用いずとも、通常の耐圧試験機と極めて簡便な剛性装置とによって十分可能であること、およびその性能などを筆者等はすでに示してきた3)、5)。本研究はその装置によって砕石コンクリートの全S−S関係におよぼす強度、材令、養生条件の影響を実験的に明らかにするとともに、全S−S関係の諸特性値のばらつきが、鉄筋コンクリート梁部材断面の終局性能におよぼす影響についても若干の検討を加えたものである。 4.まとめ 1)最大応力度でのひずみ度ε0は、コンクリートが同じであれば材令にかかわらずほぼ一定値を示すが、養生条件によって影響をうける。気乾養生したときのε0は標準養生の場合のそれに比べ若干大きい値を示す。2)無次元化全S−S関係における下降勾配tanθは材令、養生条件にかかわりなく強度のみの関数となる。3)材令、養生条件および調合がコンクリートの強度fc、ε0、tanθのばらつきにおよばす明確な影響はみられず、それらの変動係数はtanθ、ε0、f’cの順に大きいものであった。4)コンクリートの全S−S関係の諸特性値をそれぞれ単独に変動させた場合、いずれも断面の耐力のばらつきへの影響は殆どないのに対し、変形性能のばらつきには大きな影響を与える。引張鉄筋の降伏強度のばらつきは降伏強度が断面性能と密接に関係する鋼材係数と直接結びついているため、すべての性能に降伏強度と同程度の変動を与える。 |
PDFファイル名 | 002-01-0067.pdf |